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2020年チェシャがいなくなる理由1-7
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確かに、
機械には疎いから使い方が曖昧なのもそうだが、
それよりも、何かの間違いでチェシャへ繋がってしまったときに、
何をどういえば取り繕えば良いのか分からず怖くて触れられない。
会いたいと伝えてもすぐに会える距離じゃない事も知っている。
寂しいと言ったところでどうにもならない事も分かっている。
中学生のような恋をしている自分に落ち込む。
いっそ、もっと若く情熱的で、
先走った恋愛をしていたら、
変に格好をつけたりせずに、
思いを伝えられたのかもしれないと天花は思う。
天花の大きな背が、小さく萎む。
「…」
チェシャは、黙って天花の言葉を聞いていた。
『てれほんセックスなんてしたら、もっと会いたくなるだろ…』
「…」
電話で顔が見えないから、声で判断するしか無い。
今、黙って天花の言葉を聞いているチェシャは、
一体、
どんな表情で、
どんな体温で、
どんな格好で天花の話を聞いているのだろう?
「ゆ、きちゃ…ん」
チェシャの声が震えていた。
『…』
天花は、チェシャの言葉を待った。
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