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帰路。
ひたすら沈黙…
まぁいいや。
話したくないのは変わらないし。
あと30分くらいか…
長いな…
早く寝たい…
寒いし。
もう外の気温は一桁…
「寒いか?」
「べつに。」
なんだよ。妙に優しくしちゃって。
あ、あれか、DVやる人の心理か?
暴力を振るったあと信じられないくらい優しくなるとかなんとか…?
騙されんぞ俺は…
騙されたところでどうにかなるわけでもないけど。
長い道のりを静かにほぼ何も喋らず歩き続け
家の近くまで来た。
やっと…やっと寝れる…
「そこなんでもういいです。気をつけて帰ってください。さようなら。」
「なぁ」
「はい。」
「また店に行ってもいいか?」
…普通は来ないと思うけどね。
あんなことしといて
こんな状況じゃ。
「是非ご来店ください。ただ…もう俺を指名しないでください。今までありがとうございました。じゃ…」
「…わかった。」
へー、"なんで?"じゃないんだ。
ふーん。
と、心の中で嫌味っぽく言ってみた。
ほんとにそう思ったし。
俺は急ぎ足で一人で住むマンションに
無表情だった龍興を置いて入っていった。
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