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あー…憂鬱だ
明日来んじゃんあいつ…
休みてー…
と思っていた当日がきてしまった…
いつも通り普通に入ってきた奴は
何事もなかったかのようにしていて
今回の担当は店長がすることになった。
今日はカットとカラーをするらしい。
時間かかるし…ってことは長くいるじゃん…
早く帰れよ…
というより、サロン変えれよ!
龍興がカラーの最中、俺は他のスタッフに声をかけられた。
「ごめん!今誰も手空いてないの…申し訳ないんだけど、龍興さんのドリンクお願いできないかな…」
「えっ………わかりました。」
この店はドリンクサービスがある。
特に時間のかかるメニューの時には。
指名されてたスタッフが"その人以外で"なんて言って来てたら
気まずすぎるし、嫌なことわかってるから
物凄く申し訳なさそうに言ってきたわけだ。
いや…仕事だしな…その辺はしっかりするよ俺も…
「……失礼します。ドリンク…どれになさいますか?」
「……アイスコーヒー」
「かしこまりました…」
こっちは渋々聞きに行ってるのに
あいつは俺の顔をまたじーっと見てきた。
…帰りに事故れ。なんて縁起でもないこと考えてしまう。
「お待たせしました。」
「どーも。」
「失礼します。」
「なぁ、佑翔。」
そう呼び止められた時
体がビクッと反応してしまった。
しかも下の名前で呼ばれた…
そういやこいつに名刺渡してたもんな…
「は、はい…」
カラーをされながら龍興が口を開く。
「お前、今日家来いよ。」
「はい?ちょっと何を言ってるかわかりませんが…」
ブチブチっと頭の血管が切れた音が聞こえた気がした。
「ちょっと用事があんだよ。」
「それならここでお伺いします。」
「仕事が終わる頃に迎えに来るから。」
「行きませんから。では、失礼します。」
あほだ。完全にあほだ。
自分が嫌われたってこと自覚しろ。
そして消えろ。今すぐ。
「ねぇー!ちょっと!龍興さん!紳士系かと思ったら意外とワイルド系かも!喋り方俺様っぽい〜」
「えぇ!?ほんとですか!やだもっと好き〜♪」
なんて少し時間が経ったあと
店長と他スタッフが話しているのがかすかに聞こえた。
違うぞ。騙されるなー。
あいつはクズだぞー。
人で遊ぶクズだー。
女性諸君気をつけてくれ…
「でもやっぱ佑翔くんと付き合ってるのかなぁ?家に来いって!言ってたのっ!」
「うっそー!?あ、でもあの二人なら有り…いい…」
まーーた始まった…
この職場は腐女子しかいないのか…
俺以外にもう1人男いるけど何考えてるかわからんし…
転職しようかな…
ここ割と働きやすくて好きだけど…
「ねーねー!てんちょー!見て見てー!」
「おわっ!?」
いきなり後ろから手首を掴まれたかと思ったら
声の主の方に体を向けられ壁に押し付けられた。
何が起こっているのかさっぱり…
同期の三上(男)の顔が近付いてくる。
「BLごっこぉ♪」
「なっ!?」
触れそうで触れない距離に三上の唇があった。
一瞬こいつが龍興に見えた。
「「え、良い…」」(女性スタッフ)
「いやよくねぇし!!お前もやめろや!あほたれ!!!」
ボカっと三上の頭を殴って仕事に戻った。
「いてて…なんだよー遊んだだけじゃーん。」
「うっせ、仕事しろ!」
こんなこと日常茶飯事。
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