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「あら、ここに越してくるの?」
振り返るとどこかで見たことがあるおばさんが立っていた。
多分近所に住んでいたんだろう。
「いえ…、前ここに知り合いが住んでて…」
俺は軽く混乱していた。
いや、わかってた。わかってたんだ。
あの時のあいつの気持ちは…
その時で終わったんだ。
きっとそうだ。
「あら…ここの家族は最近引っ越したのよ。」
「そうですか…」
「ここの子も可哀想でねー…あんなに元気でいい子だったのに。」
「え…?」
少し暗い顔をしたおばさんがそう言った。
「何があったのかはわからないんだけど、急に暗くなって…あんなに人懐っこい子だったのに誰とも話さなくなっちゃたのよ。」
想像もできない。
あいつが…?
俺のせい…か…。
「あの子は進学もあったらしいし、それで引っ越したらしいわよ。どこに行ったかは聞いてないけど…」
世間話が好きなTHE近所のおばさん。
聞いてもないのに知りたいことを勝手に話してくれる。
それを聞きながら罪悪感と後悔に襲われていた。
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