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「『告白したのにあいつ俺を置いて遠くに行ってー、会いに来るって約束したのに一向に会いに来てくれなかったんだもーん』……ってか?」
「…………!?」
俺は下を向いたまま動けなくなった。
この話は誰にもしたことがない。
え?え?なに?どういうこと?え?と、頭の中はパニック。
え、もしかしてこういうパターンってありがち?
いや…それともあいつとこいつが関わりある…とか?
あ、こいつがあいつ…それはない絶対無い。ないないない。
チラッと禅の方を見ると
頬杖をついて
まだ俺のことをじーっと見つめていた。
「……違ったか?」
「えっ…いや……ぇ……」
胸がギューーーっと締め付けられるような感覚。
苦しい。
「言っとくが…」
「待って!」
禅の言葉を遮るように言葉を発した。
真顔で見つめてくるその視線が辛い。
まさかそんなはずはない。そう思ってるのに。
だって…こんな顔じゃなかった…ような気がするし…
こんな馬鹿みたいに背でかくなかった…はず。
「………。」
「待って…」
「…お前が待っていてくれた分、俺も待つよ。」
「っ…」
今度は優しい顔をして俺を見つめながらそう言った。
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