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ピロロロロ……
ピロロロロ……
何だ?
うるさい……。
しかし、電子ベルは鳴り止まない。
「もしもし」
ん?
電話……?
電話か?
関口は、深い眠りから引き戻されて、うっすら目を開ける。
朝の光が逆光で、蒼の顔はよく見えない。
しかし、彼が携帯で話していることは分かった。
「えっ?」
彼の息を呑む声が聞こえる。
なにかあったのだろうか?
しばらくの沈黙。
「行けないって。おれ、仕事もあるし」
蒼の携帯が鳴るなんて珍しいことだった。
「本当、ごめん……」
しょんぼりと携帯を切り、膝を抱えて座っている彼は泣いている?
誰からだったのだろう……。
こんな朝早く。
ぐずぐずいっている蒼は、携帯を置いて、起き出した。
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