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24 宮内という男1
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星野和則。
彼は気ままな一人暮らし。
朝ものんびりだ。
季節は9月になって涼しくなってきたところ。
今日はどうやって、吉田や蒼を苛めてやろうか?
そんな仕事とは関係のないことを考えながらぷらぷらと駐車場から歩いてくる。
すると、目の前の歩道から、草を掻き分けるようにして星音堂を覗いている男を発見した。
星野も長身だが、この男も随分背が高い。
星音堂の周囲には林があったり、植木が並んでいたりするので、良く見えない仕組みになっている。
そのせいで、男は挙動不審に見えるのかもしれない。
星野は笑ってしまった。
「怪しい……」
男は様子を伺うために悪戦苦闘しているせいか、星野の存在にまったく気が付いていないらしい。
星野は一呼吸置いてから声を掛ける。
「おい」
「っ!?」
男はびっくりして顔を上げる。
そして星野の姿を見つけると身を翻した。
「おい!待てよ!用があるなら正々堂々とだな……」
星野が喋っている間に、男の姿は消えていた。
「ふう……。怪しい男だった」
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