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33 ちゅんちゅんちゅん3
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今日、見たことを関口に話したいのは山々だけど。
彼は今日も帰宅が遅い。
ベッドに横になって、今日のことを考える。
どうして、音楽家は不器用なのだろう。
もっときちんと話し合えば、分かり合えるはずなのに。
先生と黒田。
分かり合える日は来るのだろうか?
なんだかあの二人を見ていると関口と圭一郎を思い出す。
あの二人も同じだ。
不器用で。
お互いがお互いのことを尊重しているっていうのに。
素直になれないのだから。
あの二人にも、分かり合える日は来るのだろうか?
蒼にとったら、二人が仲良くしてもらえるのが嬉しい。
親子だもの。
自分だって本当は父親と……。
そんなことを考えていたら、今日も蒼は夢の中だ。
関口が帰ってくるのはもっと夜が更けてから。
寂しいけど。
彼も夢に向かって頑張っているのだ。
自分も応援しなくちゃ。
ぼんやり考えながら、蒼は安心して眠りに就いた。
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