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43 年越し温泉旅行2
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30日の夜から降った雪のせいで少し時間がかかってしまったが、日中の暖かい時間帯に出発したのでさほど困難な道のりではなかった。
ネットの前情報では結構よさそうな旅館だった。
お風呂の写真も掲載されていて、滝が見える露天風呂がある。
旅館の位置が温泉街の一番奥と言うこともあって、お湯は源泉に近く濃いらしい。
ちょっと建物が古くて、露天風呂に行くまでに赴きのある階段を下りていくようになっているらしかった。
なかなかいい雰囲気だね。
関口はそう笑っていたけど、蒼はふと吉田の言葉を思い出す。
『温泉旅館を検索するのは口コミを信じたほうがいいんだから。写真なんて出来た当時の一番綺麗なやつをアップしているところが多いから、絶対だまされるんだぞ?ちゃんと掲示板とかを確認したほがいいんだ』
彼は妙に詳しいのか、そんなことを言っていた。
だけど、今回はもう年の瀬も近づいてからの話である。
贅沢は言ってられないのだ。
現実から逃げ出して、非現実の世界にいけるのなら、どこだっていいのだ。
半分諦めも入りながら、宿泊が取れたことを喜んでいた二人だった。
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