アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
59.春の受難5
-
蒼に連れられて三浦はオリエンテーションを受けに行っていた。
事務室では通常業務を行っているので、二人は会議室に移動している。
その合間に星野は三浦の話題を出す。
「ありゃダメだな。きっと高齢福祉課でもお払い箱にしたい奴を回してきたんだろうな」
パソコンから視線を外して笑う彼の意見に尾形も同意する。
「本当ですよ!星音堂始まって以来の問題児かも知れませんよ!」
意気投合する二人を見て、氏家は苦笑する。
「お前たち。そう人を見た目で判断するのはよくないぞ。案外、仕事ができるやつかも知れないんだから」
「だって~。そういう氏家さんだってむっと来ていしたよね?蒼で良かったって。口の利き方も知らない嫌な奴ですよ」
尾形の言葉。
半分は図星だからなんともいえない。
「蒼ですらなめられているんだ。おれもやられそうな予感がします……」
吉田もがっくりしている。
「まあ、問題がある子かもしれないけど、みんな仲良くしてやってくれ。頼むから」
少し離れた自分の席で仕事をしていた水野谷も弱ってしまっている。
ここは彼の顔を立てて、我慢するしかないだろう。
ため息だ。
「しかし、ああいう目立つ輩が来ると、おれの出番がまたなくなるな……」
ぼそっと呟く高田を尻目に、星野は時計を見る。
蒼たちが出て行って1時間だ。
「大丈夫かなあ?蒼……」
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
439 / 869