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甘い日々
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レオが勇のマンションに来て早1ヶ月ほど経った。レオは徐々に人間界の生活に慣れてきたし、勇もレオと一緒に暮らすことでメリハリのある日々を送っている。
勇は1人だった時、面倒で朝は食べずに出社していた。レオは朝食を摂らずに仕事に行く勇のことが心配だったので、毎朝勇より早起きして健康的で美味しい朝食を作っている。
平日の朝食はご飯に味噌汁、だし巻き玉子や焼き魚などの和食を、たまにトーストとベーコン、スープなどの洋食といった具合だ。
おかげで勇は元気に出社するようになり、仕事へのモチベーションも上がった。
レオは朝食だけでなく、昼食も夕食も上手で、日々勇の胃袋を満たしている。自分が作った食事を、勇が美味しいと言ってくれるのが嬉しくて、ついつい頑張りすぎてしまう。
ちょっと疲れぎみのレオを察して、勇はレオの変わりに食事を作る時がある。何が食べたいかを聞くと、人間界に来て初めに食べた即席ラーメンが食べたいという。
レオにとって、勇が作ってくれる即席ラーメンは簡易なもので決してご馳走ではいが、心の芯まで温めてくれる思い出の食事なのだ。
ところで、勇の住む賃貸マンションは単身者向けのためそれほど広くない。そのため、レオの寝床を確保するスペースがなく、勇のベッドで添い寝という状態がずっと続いている。
レオがベッドの中で積極的になることを勇は少し困っていたが、日を重ねるごとに勇もだんだん攻めに転じるようになってきた。
「レオ……お前の唇本当に柔らかいな……。」
「勇、もっと……もっとキスして!」
今夜ついに我慢できなくなった勇は、レオとキスをした。レオもすんなり受け身になり、勇と何度も熱く甘い唾液を啜り合う。
ディープキスの次は、上着をゆっくり脱がし、レオの美しい乳首に軽く唇を添える。
「あ…ぁぁ!ひゃっ!んぁぁぁぁ!」
レオの色っぽい喘ぎ声を聞いた勇は、さらに燃え上がり、少し調子に乗った。
「なんだレオ、ここが気持ちいいのか?」
「そ……そんなことないっ! 勇のバカ!」
顔を赤らめながら、半分涙目でキッと睨むレオがあまりにも可愛くて、勇はレオの下半身を触りだした。
「待って勇! まだそっちは怖い……。」
「おっとすまん……。ちょっとおれ調子に乗り過ぎたな。」
レオはまだ13歳の少年なのに、大人の自分が欲望をセーブできず、本番一歩手前までいきそうになったことを後悔した。
「でも勇、キスはすごいよかったよ! まだ本格的なことをするのは抵抗あるけど、キスは毎日して欲しい……。」
「レオ……。」
「えへへ、勇大好き。」
「おれもレオのこと大好きだよ。レオが来てくれて、毎日すごく楽しいよ。できれば、本当にできればだけど、このままずっと一緒に……あれ?」
レオは事後のベッドが心地よく、寝落ちてしまったようだ。
「お前、本当に寝る時は一瞬だよな。このかわいい寝顔を見ていると、あっちの欲望より、慈愛の心が湧いてくるよ。明日は金曜日だし、仕事終わった夕方またアメ横連れてってやるか。」
週末はレオと一緒にアメ横へ遊びに行くのが定番となっている。レオの日用品を買いに行った時に立ち寄ったあの商店街だ。
もちろん勇は空いた時間にレオのお姉さんを探すことも忘れていない。しかし、国内外のネット掲示板、SNSを駆使するも、情報は全くの皆無だ。
勇はこのまま見つからないのら、レオとずっと一緒に暮らすのもありではないかという考えが、一瞬頭によぎった。
しかしそれは現実的に難しい話だというのは分かるので、必死にその思いを胸中に閉じ込めた。
実際、同じマンションの住人にレオと一緒に部屋に入るところを何度も目撃されており、少年を誘拐しているのではというような反応をされる。
しかもレオは一般的に学校に行っているのが普通とされる年齢だ。それにもかかわらず、平日は極力勇の部屋にいるようにしている。この状況を知られたら、いつ通報されてもおかしくない。
「勇、どうしたの? お寿司食べないの?」
「はっ……いや、何食べようかなって悩んでいただけだよ! レオはもう何皿目? 遠慮せずに好きなの食べろよ?」
「うん! ぼくお寿司大好きなんだ~。初めは生で魚を食べるなんて信じられなかったけど、すごく美味しいよね。」
レオが人間界で一番気に入った飲食店は回転寿司の店だ。レーンの上に乗って回るスタイルがとても楽しくて、お寿司自体もとても美味しいからだという。
勇も回転寿司は大好きだ。育ての親である叔母夫婦と、今日みたいな休日の前日によく食べに行った思い出がある。
レオが美味しそうにお寿司を食べている姿を見た勇は、少し癒された。今はあれこれ悩まず、自分もお寿司を美味しく食べて、気持ちを入れ替えてからまたレオのお姉さん探しをしようと思った。
「よし、大トロ注文しよう! レオも食べるよな!?」
「う……うん。急に気合い入ってびっくりした。でも、いつもの元気な勇で安心したよ。」
十分にお寿司を堪能した2人は、食べ過ぎのお腹をさすりながら、商店街をぶらついた。
商店街の歩行者の中には、レオの美貌に惹かれて遠くからわざわざアメ横に来る連中がいる。
レオは、時々アメ横に現れる謎の美少年として、人気になりつつあるようだ。ちなみに勇は、美少年といつも行動している謎の成人男性としてちょっと怪しまれている。
「わ、囲まれちゃった……。え、写真? は、はいどうぞ。」
あっという間にファンがレオを囲み、記念写真を撮りたいとお願いしてくる。もちろんずっと構ってたら帰るに帰れないので、頃合いを見て2人はすり抜ける。
「今回も凄かったな。なんか前より人増えてなかったか? 」
「確実に増えているよね……。人に好かれるのは嫌じゃないけど、ぼくが一番好きなのは勇なやんだから、2人の時間はなるべく邪魔されたくないかな。」
「レオ……おれも一番好きだ! 抱きつこ!」
「ちょっ勇、ダメ!」
「なんだよ外だからって照れてる?」
「違う、誰かがこっちに近づいてきてるんだ!」
勇はレオの深刻な声を聞いて、即座に後ろを振り返った。
近づいてきた人物は、もう既に2人の目の前に立っている。帽子とサングラスで顔はよく分からないけど、どうやら女性のようだ。
「えっと……どなたです? レオのファン?」
勇がそう言うと、女性はゆっくり帽子とサングラスを外した。
「……姉さん?」
「え……レオ、姉さんて……?」
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