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テレビに映った映像は、動物の生態などが詳しく説明されている番組だった。
サバンナの壮大な景色に釘付けになっていると、チャイムが鳴った。
(誰だろ?)と思い、インターホンから見てみると、宅急便の人だった。
そういやなんか頼んでた気がする…
急いで判子をもって玄関に行き、ドアを開ける。
判子を指定されたところに押して、荷物を受け取り、宅急便のお兄さんにぺこりと少し頭を下げた。
ドアを閉めようとした時、宅急便のお兄さんに呼び止められた
「っあの!」
「……はい?」
僕がキョトンとしていると、宅急便のお兄さんは少し控えめに言った。
「人違いでしたらごめんなさい。
あの……夏、ですか?」
「え?ええと、名前はあってますが……何処かでお会いしました?」
困惑したように言うと、宅急便のお兄さんは、ぱっと顔を上げた。
「っやっぱ夏だよな?俺だよ!覚えてない?
高校の時、部活一緒だったじゃん!」
少し考えてから、ハッと顔を上げる。
「康太……?」
そう呟いた瞬間、目の前の宅急便のお兄さんがパァっと顔が明るくなった。
「そうそう!風真康太!」
「康太か!バイト?」
「そうなんだよ〜、あ、もう次行かなきゃ」
「そっか、じゃあ頑張って…」
そう言おうとしたら、康太が「あっ」と言って僕の声を遮る。
「あのさ、嫌だったら別にいいんだけど…
LI〇E教えてくれない?」
「あぁ、いいよ。
ふるふるでいいよね」
「あ、あぁ
ありがとう…」
そういう康太の顔は少し赤かった。
「じゃあ、もう行くわ」
LIN〇を交換し終えたあと、康太が言った。
「わかった、頑張って。」
そう言って笑うと、康太が顔を赤くして、その後に笑った。
「っあぁ、暇な時連絡するな!
じゃあ!」
「うん。じゃあね」
そう言って部屋に戻ろうとすると、康太が「あっ」と声を上げた。
その瞬間に、腕を掴まれる。
ヒラッと裾から包帯が見えてしまう。
「っ……」
「えっ……あ、ごめ…」
康太の戸惑いの声にハッとして、顔を上げて笑顔を作る。
「ううん、平気だよ。それで。何?」
そんな僕に少し心配そうにしながらも、要件を言う。
「あの、今度の土曜日…一緒に映画でも行かない?」
「……ごめん、土曜日は予定が入ってて…」
「っあ、そっか……ごめんな、急に誘っちまって」
申し訳なさそうに言う康太に、少し罪悪感が生まれる。
「えっと、多分再来週の土日なら空いてると思うよ。」
そう笑顔で言うと、康太もパァっと笑顔になった。
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