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「夏くん、か」
俺が漏らした独り言が聞こえたのか、夏くんがちらっとこちらを見る。
「あー、俺は優雅。
この幸樹と同僚の仲間。よろしくね」
幸樹の肩に手を置いて、夏くんを見ながら自己紹介をする。
夏くんはすこしの間を置いて、俺を見て微笑みながら言った
「夏です。よろしくお願いします、優雅さん。」
その天使のような笑顔に、何故か先程の酷い現場が脳裏に浮かぶ。
凪は、こんな子に酷いことを…
凪へのイラつきの感情をひた隠して、微笑む夏くんに俺も微笑み返した。
「…じゃ、そろそろ帰ってもらおうか?」
さっきまでの夏くんへの態度はどこに行ったのか…幸樹が怖い顔でこちらを向く。
「えーほんとに帰んの?」
「まだ言ってるんですか優雅さんは…」
「…こっちの方は…?」
夏くんがまたそう言い、俺の後ろを覗き込む
雅志はすっと手を上げて夏くんと目を合わせる
「えーと、今の、優雅さんの後輩の雅志っていいます。
よろしくお願いします。」
少し堅苦しい言葉遣いで、雅志が自己紹介をした
「貴方は…確か…」
少しぼそっと夏くんが呟き、すぐに俺と交わしたように
笑顔になった
「さて、そろそろ…」
「わかったよ、帰るんだろぉ?」
「なんで嫌々なんですか」
はぁ、と呆れたようなため息をつかれ、むっとする
「…ふふっ」
それを見ていた夏くんもくすっと笑った
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