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…色々あったあと、僕は自分の家に帰ってきていた。
流石にそろそろ仕事をしないといけないので、デスクに座っていた。
デスクワークというのはいいもので、忙しく動かなくてもいいこの仕事に、僕は割と気に入っていた。
(なんせ体力がなぁ…)
自分の体の弱々しさを考えてはぁ、とため息をつく。
ぎゅるる、と露骨にお腹が大きくなり、そういえば昨日から何も食べていないことを思い出した。
「そういえば、冷蔵庫には何も無かったよな…」
買い出しか…とまたため息をつき、重い腰を上げる。
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しばらくスーパーまでの道を歩いていると、見覚えがある後ろ姿を見つけてハッとする。
車椅子のおばあちゃんに笑顔で手を振り、歩き始めた彼の肩を叩く。
「うぉ、、…夏くん?」
「雅志さん、でしたよね?」
昨日僕を助けてくれた雅志さんに笑顔で声をかける。
「ばったりですね、ここで働いてるんですか?」
「はい…あ、体は大丈夫ですか?」
ぎこちなさそうに頭を搔く雅志さんにふふっと笑う。
「べつに敬語じゃなくて大丈夫ですよ、多分雅志さんの方が年上だと思いますし」
「…じゃ、お言葉に甘えて」
すこしだけ微笑んだ雅志さんに、僕も笑顔で頷く
その後、何気ない会話をしながらスーパーまでの道のりを二人で歩いた。
「雅志さん、僕に着いてきちゃって大丈夫ですか?
お仕事とか…」
「いや、今終わったところだし、夏くんが心配だしね」
「ふふ、優しいんですね」
そう言うと、雅志さんは少し照れたように顔を逸らした。
「大丈夫」と言ったが、雅志さんは「心配」と意見を貫いて、一緒にスーパーに行くことに…
そして成り行きで、雅志さんが僕の家でご飯をご馳走してくれるということになった。
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