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「ふぅ…」
教室に入り、一息つく。
っつーか…校門くぐってから教室までなげーよ!
かれこれ20分以上は歩いた気がする…。
「…なぁ、煉は緊張しねーの?」
俺は、日本とは違う雰囲気に緊張しているのだが、
煉は隣で何でもないように携帯を見ている。
「緊張?してるけど平気。」
「してんの?マジかよ。全然分かんなかったわ。」
「まぁ、健がいるからね。
1人だったら吐きそうなくらい緊張したかもねw」
俺がいるから。
その一言にいちいち胸が鳴る。
俺も…きっと煉がいてくれるから
こうしてここにいられるのだろう。
俺が煉を支え、俺も煉に支えられている。
互いが互いを支えあっている…。
あぁ、いいな。こういうの。
こういう時、幸せを感じる。
こんな些細な幸せを取りこぼさないように。
ひとつひとつ、しっかり噛み締めて大切にしよう。
いろんな事があって、それを乗り越えられた今だから
そんなふうに考えられるんだって、そう思う。
本当だ。本当にそう思ってた。
でも、やっぱ足りなかったんだな。
もっともっと、煉のこと大事にして
信用しなきゃいけなかったよな。
俺はいつも、手遅れにならないと気づけない。
馬鹿な俺でごめん…ごめんな…。
………
でも……今度は煉のこと、
ちゃんと守れてよかった…。
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