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「健ごめん、ちょっとトイレ行ってくるね」
「おお、わかった」
デザートを食べ終え、
食後のコーヒーを飲みながら煉の背中を見つめた。
改めてマジマジと見ると、
本当にスタイルがいい。
女は全員二度見するし、男でも一瞬見とれるくらいに。
最近女には嫉妬しなくなったな…俺。
いや、それもそれでどうかと思うが。
そんなことを考えつつ
煉の去っていった方を見つめながら帰りを待つ。
煉がトイレから出てきて、
目が合ったと同時に煉の姿が隠された。
客の1人である、男のうしろ姿によって。
「ナンパされてんのか…?」
少し経ってから煉はその男と話を終え、
席に戻ってきた。
「お待たせ、そろそろ出ようか?」
「誰?話してたやつ。」
「え?あぁ、なんか急に話かけられて、
よく分からないけど俺の名前知ってた。」
「知り合い?」
「いや、全然。」
気持ち悪いな…日本なら、
たまたま知り合いがいたっておかしくないが
1度も住んだこともないこの国で
日本人の煉の名前を知っているというのはありえない。
アジア人でなければ適当に
ありそうな名前をいえば当たりそうなもんだが。
なんだか嫌な予感がする…。
でも俺はこの気持ちがなんなのかよく分からず
もやもやしたまま俺らは店をあとにした。
この嫌な予感をそのまま放って置かなければ
あんなことにはならなかったかも知れないのに。
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