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「ただいまー
ほら、上がれよ?」
「う、うん。」
家に着いてもソワソワして
なかなか上がろうとしない煉を
室内へと促し、
部屋へ行くように言ってから
飲み物を持って俺も部屋へ向かった。
「ごめん、
オレンジしかなかったわ。」
「あ、うん、ありがと」
「で、話ってなに?」
「えっと…
言うかどうかずっと迷ってたんだけど
やっぱ健には………
知っておいて欲しいと思ったから。」
「うん」
「上島さんの、こと…なんだけど…」
煉はちょっと躊躇った様子で、
フゥ…と、一息ついてから
次の言葉を発した。
「中学のとき、嫌がらせを受けてたんだ。」
俺は予想もしていなかった言葉に
驚きを隠せなかった。
梨華が……煉に嫌がらせを……?
そして、煉はポツリポツリと
途中で泣きそうになりながら
それでも懸命に梨華にされた
嫌がらせのことを話してくれた。
耳を塞ぎたくなるような話もあったが、
煉はそれ以上に辛いんだ、
と思って俺もひとつひとつ
聞き逃さないように聞いていた。
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