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*優said
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「ただいまー」
明らかに落ち込んだ様子で
項垂れながら帰ってきた健。
おかえりって言ったのに
全然気づいてない。
健がこんなに落ち込む原因は…
煉がらみだな……
話を聞くと、案の定、煉のことだった。
煉が理由もなく他の奴とキスなんて
するような人間ではないことくらい
俺でも、健にだってわかる。
現に話を聞くと相手に一方的にされた感じ。
でも…
「なんで、それを隠したのか。
健に嘘をついたのかが、おかしいよねぇ…」
俺も健も、そこに引っかかっていた。
「うん……俺さ…」
「ん…?」
「もぅ、煉のこと分かんねぇ…」
「健…」
「信じてやりたい。なんにもないんだって。
けど…嫉妬のほうがでかくて…
どうしようもなく腹が立つんだ。
煉にも…悠介にも。」
ギュッ……
「…?!
兄…貴……?」
今にも泣き出しそうに声を震わせながら話す健を抱きしめ、背中をなでてやる。
健にとっちゃ、兄が弟をあやしている程度にしか思われないんだろう。
「それで?他には?
いいよ、全部言いな。
俺が聞くから。俺が受け止めるから」
煉…
健を泣かせないって約束、したじゃねぇかよ…
俺は言ったぜ、そのときは容赦なく奪いにいくって。
俺は、言ったからな。
後悔してもおせぇぞ…
もぅ、我慢なんてしねぇ。
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