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「おじさん……さっきも言ったけど
俺は自分の意思で健についてくのを決めたんだ。
それで俺が苦労したとしても
それは俺の責任で、健が悪いわけじゃない。
俺は……健がいないとダメなんだよ
健がいない人生なんて考えられないんだ。
健のこと…愛してるんです。
離れるなんて考えられないんです。
だからどうか、俺を自由にさせてください。
お願いします……っ…!」
最後の方は嗚咽混じりに泣きながら話していた。
煉の気持ちがこんなにも大きなものだったなんて
俺の独りよがりじゃなかったんだって…
安心したし、嬉しくもあった。
だけどなんだか、悲しくもなった。
「お願いします。煉を、俺にください。
おじさんとおばさんがこれまでどれだけ苦労して
どれだけ煉達のことを愛して大切にしてたか、
俺は無責任に理解できるなんて言えないけど
煉への気持ちは揺らがないっていいきれます。
煉に苦労させるかもしれません。
でも、なんと言われようとこの気持ちは変わらないんです。」
俺も俺の意思を、煉への想いを
2人に伝わるように、と願いながら伝えた。
「……そうかい…
もう好きにしなさい。」
「あなた……っ…!」
おじさんの言葉におばさんは目を見開いた。
「これ以上なにを言っても無駄だろう。
違うかい?真理子、君も分かっているだろう?
僕たちではこの子達を止められない。
2人の意思は、それほど強いんだよ。
それほど、真剣なんだよ。」
「おじさん……」
「ありがとうございます!」
俺らは2人で深く頭を下げた。
「でも、穂乃果ちゃんまでは連れていかないでくれ
煉くんがいなくてさみしい思いをするだろうけど
僕らだって寂しくなるんだ。」
おじさんがいい終えるとタイミングよく
俺ら4人以外の声がした。
「ちょっとおじさん、私もう小6だよ?
お兄ちゃんなんかいなくても大丈夫だし」
「穂乃果ちゃん!」
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