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番外編ー信じないー
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「お兄ちゃん」
「陽もそいつの言うことなんか信じちゃダメだ!大人はすぐ嘘をつく。簡単に捨てる。俺はもう信じない!!」
お兄ちゃんのその一言を聞いて悲しくなった。でもそれよりお兄ちゃんの方が辛かったんだよね。お母さんのことが好きだったから捨てられたことが。
お兄ちゃんとのやり取りを黙って見てた琉煌さんを見上げてみると険しい顔をしていた。
「お兄ちゃん、琉煌さんは信じれる人だよ?僕達を助けてくれたじゃん。それに暦さんも優しいよ?」
「っ…ぅるさいっ!!何も知らないで!いいよな、お前は!気にする程母さんと居なかったから。お父さんが死ななかったら!お前のお父さんと付き合わなかったら!母さんは俺らに暴力振るうことなんてなかったのに、幸せだったのに!!お前が生まれ…」
「いい加減にしろっ!!」
泣きそうになる手前で琉煌さんが中に入ってきた。
お兄ちゃんの胸ぐらを掴んで2人で睨んでいる。
僕は涙をこらえきれえなくなって泣き出してしまった。
「なんなんですか、この騒ぎは」
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