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酒じゃないんだけど
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「ところでガアラは結婚とかどうなんだってばよ~?」
ケタケタ笑いながらナルトは聞く。
「風影様なんだしー。色々さぁ、縁談っていうんだっけ?そういう話あるんじゃねーの?」
「ナルト。おまえは様子がおかしくないか?酔っぱらったような…」
ガアラは言いかけて気付く。
食事の中に、ある実を使った食材がある。
これは砂にしかない実で、この国の人間は慣れ親しんだ食材だ。よって、この『実』の特性に我々は耐性があるのかもしれない。
そして、耐性のないナルトに症状がでてしまったのではないだろうか。
確か…遥か昔から祝いに使用されてきたもので、気分を高揚させる効果があるような話を聞いたことがある。
ナルトを見る限り、いつもより陽気なだけで害になるような症状はない。酔っぱらいに近いものは感じるが。
まぁいいか…と解決したところで先程の質問に答える。
「そういう話に俺はあまり関心を持ったことがないんだ。そして縁談、つまり跡継ぎの問題なら養子でもかまわないと思っている。第一今はまだそんなことを考えられない状況だ。」
「ふぅ~ん。ガアラ様~ってモテてるのになぁ、もったいねー!!風影になったのもガアラが先だし~、結婚とかも俺より先なんだろ~なぁ~…」
ナルトは本当の酔っぱらいのように、頬を少し赤らめ、ガアラを羨ましがっている。
「ナルト、お前こそ世界の救世主なのだ。引く手あまただろう」
「えー?全っ然ないってばー。まー昔よりたくさんの人が話かけてくれたりするのは嬉しいけどよ~!アハハ~」
「お前自身はどうなんだ。結婚したいのか?そういう人がいるのか?」
「俺~!?ん~、まあ好きだった子はいたけどなぁ。その子には好きな奴がいるんだ。ずっと追いかけてる。俺は悔しいけど応援したいと思ってるんだ!そーゆうことで、俺も結婚とかそーゆうの、まだわかんねー!」
「ふ、一緒か」
「だなぁ~、ハハハ~!」
「あー、なんか面白れ~!この料理うめ~」
「お、おい。食べすぎなんじゃないのか」
それは、あの『実』が入った料理だった。
「ケチなこと言うなってばよ~!じゃぁガアラも食べろよ~ホラァ~!」
「おい、やめっ…ムグッ」
ナルトはガアラの横にきて食材をのせたスプーンを、ガアラの口に突っ込む。
「な、うめ~だろ!」
「…うまいのは知っている!」
ガアラはこれ以上、この実の料理を食べて絡まれても大変だし、下げさせようかと考えていたが、横にいるナルトが静かになっていることに気付く。
「……どうした?なんだ、そんなに人の顔をみて」
「んー…ガアラってさ、きれーな顔してるんだな。
」
「…は?」
「話は聞いてくれるし、穏やかだし、嘘つかねーしさ。髪も真っ赤でカッコいいよな!イケメンだったんだなぁ!」
至近距離で真顔で言われてガアラは固まっていた。穏やかなんて言われたことがない。口下手なだけで話の聞き手にまわるのが多いだけだ。
イケメンとは……!?!!?意味がわからない。
ナルトのように、よく笑いキラキラしている奴の方が好ましく見える気がするのだが。
「はぁー、サスケといい、ガアラといい、イケメンが揃うと俺が埋もれちまうっつーの!!」
ナルトはふてくされている。
「俺はそういう風には見られたことはないぞ。風影という名で注目を集めているだけだ」
「いやいやいや、違うってばよ~」
ナルトはガアラに寄り添い、腕を絡ませ顔をガアラによせる。
「おい、近い」
「いーから!…ほら、こうやって女の子から、ひっつかれて風影さまぁ~♡って来るだろ〰️!?」
「ない」
「ガアラは気付いてねーだけだ!‥なんかアチいな!」
ナルトは上着をぬいでTシャツなると、ソファーにガアラを押し倒す。
「お、おいなんだ」
「ガアラはいまいち気付いてねーんだよなぁ。わかった、お前色気が足りねってばよ!女の子のアピールに気付いてねーのはそのせいだ!!」
「別に、どうでも…」
「どうでもよくねー!カンクロウから教わらなかったんだろ〰️そういう恋愛の方法!!女の子と付き合ったらどんなことをするのか…とか、デートとか!」
「そういうことは無縁…」
「カンクロウもガアラが大事なのはわかるけどよ、男として知っとかなきゃならねーこともあるってばよ!」
「とりあえず、のいて…」
「ガアラ、結婚は無縁だとか養子だとか色々考えてるんだろーけどな、もし、もしだぞ!好きな子が現れたらどうするってばよ!これから先、年とるばっかで恋愛初心者じゃ恥ずかしいぞっ」
ガアラが口を挟もうとしてもナルトのマシンガントークに打ち消され、
どんどんヒートアップしていき、さすがのガアラも困ってしまう。
「そこでだ!!俺が女役をやってやるから、お前は俺を口説いてみろ!ほら、今女の子の方から迫ってる状況だぜ、お前ならどう答えるんだ!?」
「ナルト、そういわれても…」
抗議しようとも今は何を言っても通じなさそうなナルトの状態に、ガアラはとりあえず話を合わせ落ち着かせようとする。
「わ、わかった。俺は、迫られているんだな…」
「そうだ!なんて答えるんだ!?」
「……あ、あなたからの好意に、感謝する。しかし、俺には、心に決めた人がいるのだ。だから応えることはできない。」
なるべく神妙に話してみる。
「‥‥。」
「ナルト…?」
「ガアラ…いいぞ!今の雰囲気、グッときたってばよ!……ん?断ってどーすんだよ!!!」
「し、自然と出た、言葉なんだが…」
「いくら今、恋してねーからって本音だしてどーすんだ!練習になんねーってばよ!」
はぁーっとため息をついたナルトは、ガアラに乗ったまま、押し倒したような体勢を変える。
「ガアラ…、好きな子が出来たら、その子のために何でもしてあげたいし、願いも叶えてやりたい。泣いた顔は見たくないし、いつも笑って欲しいもんなんだぜ。たとえ片思いでもな!」
「ナルト…」
「ガアラもいつか、その時がきたら、俺は応援したいんだ!ガアラの恋を片思いのままじゃなくて両思いになってもらって、ラブラブになってほしいんだ。その為にも、恋愛の基礎は大事なんだ!忍術と一緒なんだ!」
「………お前は、いつも何事にも一生懸命なのだな。」
「何でもってワケじゃねーけど。ガアラは友達だろ!!ガアラは俺と同じ、痛みも知ってるし、同じ目標を持った大事な友達だからな!」
ナルトはガアラに微笑む。
ガアラはナルトの言葉をききながら、先程から胸の中で熱くてウズウズしたものの存在に気付いていた。ナルトの好きな子への想いを聞けば聞くほど、思い当たる気持ちがあることにも。
「好きな人には笑っていてほしくて、何かをしてあげたくて、いつも頭から離れない…ものか?」
「そう!!そうだ、ガアラ!分かってきたか!」
「好きな人に、触られると気持ちが高まり、体が熱くなる…ものか?」
このガアラの質問に、ナルトは少し驚き、頬を染める。
「ま、まぁそうだな!なかなか中級レベルな質問だな、ははは…」
「…触れたくもなる、のだろうな。その人の幸せを望むだけではなく、共に幸せな道を歩んでみたいと、思うのは合っているか?」
ガアラが真剣に聞くもので、ナルトは何故か、緊張しドキドキする。
片思いばかりで、好きな子のためにと思う経験はあっても、一緒に幸せになりたいとまでは行き着いたことがなかったからだ。
「そ、そうだなぁ。うん、なかなか上級レベルにきてると思うな!!ま、気持ちの面でここまで考えることができてるなら大丈夫だな、うん!」
ナルトは先程の乗っかかる体勢に戻し、この話題から離れようかと、視線をさ迷わせている。
「ナルト…、苦しい」
「は?あ、重かったな、ワリィ……えっ、これって」
ガアラから退こうと、体勢をズラした時にかたいものにあたり、そこを見る。
そこはガアラの下半身であり分身。
衣服の上からでもわかるほど、固く型どっていた。
「お、おいっ」
慌てたナルトの手を掴んだのはガアラだった。
離れたいナルトとは裏腹に何故か距離を詰められる。
「が、ガアラ、今はちょっと…」
「ナルト」
「これは実のせいではない」
「え、実って…?」
「ナルトの話は聞いた。好きな相手に想う感情も。ただ、考えれば考えるほど、浮かぶ顔があるんだ。それはテマリやカンクロウとは違う。多分、俺にとって大切な人なんだと思う。」
「え、そ、そうなの。じゃ、好きな子いるってことじゃん。そういうことなら仕方ねぇよな、こんなんなっちまっても…ハハハ」
ナルトは照れ隠しに明るく振る舞おうとするが、捕まれた手が熱くて狼狽えてしまう。
「ナルト、お前だ。」
「な、なにが?」
「家族とは違って、大切に想う人。お前の顔が浮かんで離れない。」
「…そ、そんなのは…気のせいだってばよ!練習相手だぜ俺は!」
「じゃぁ何故、俺は勃起している」
ナルトは忘れていたモノを思いだし赤くなる。
すると、さらに存在がふくらんだ気がした。
「俺は初めてなんだ。勃起したことは成長過程で1度あったきり無いんだ。俺は性欲が薄いのか、欠如している部分があるのか…何故か関心がなくてな。お前の言う恋愛にも興味がないし、生きることや、認められる存在になりたいという思いを一番に過ごしてきた。」
「ガアラ……」
「でも、お前を想い、このように体が密着していると、体が熱くなり反応した。初めてのことなんだ。これは、俺がお前のことを好きだという証明だろう?」
「え、えっと…いや、それはわかんねーけど」
ナルトは、どう言えばいいかわからず言葉に詰まる。ガアラの今の話を聞くと、確かに自分が当てはまるような気がする。だけど、男同士で普通ではない。
「気のせいだってばよ、男同士だぜ?」
「忍で男同士の恋愛はあると聞く」
確かに、同性同士というのに偏見はある中、忍の世界では『あること』という認識されている。自分達は該当するのだから変ではないのかもしれない。
「勘違いすんなって!俺はいま練習相手なだけだぜ!ガアラ、お前疲れがたまってるんだろ~」
「…なるほど。勘違い、かもしれないな。」
「うんうん」
「しかし、この練習は続いているんだろう?」
「…え?」
「教えてくれ、こういう時はどうすればいい?先に言っておくが男同士でも対象として有り得るのだからな。女性でも男性でもいいように、練習は必要だろう?」
「えと、こういうことはだな、実際付き合った人とがいいと…思う…。」
「子の作り方は知っている。でもそれだけではダメなのだろう?もし相手が発情したら、どう鎮めてやるのか、よくわからない。好きな相手には、なんでもしてやりたくなるんだろう?」
「でも…」
「ナルト、こんなこと、お前にしか聞けない」
ガアラの圧が凄い。言い出しっぺはナルトだが、想定外すぎてただただ戸惑う。自分は何を頼まれているのか、もう頭が真っ白になってフリーズ気味である。
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