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ガアラ
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ナルトが風呂へむかったのを見て、自分も身なりを軽く整えた。
乱れた衣服を見て、自嘲する。
俺には伴侶というも想像したことはなかった。
ある種の欠陥のように感じていた。
ナルトとも普通に過ごしていたら気づかなかったかもしれないが、前から強い関心があったのは確かだ。親しみや尊敬の念もある。
この、初めて知る気持ち。
親兄弟の家族愛とは違う。
優しく、温かい気持ち。
愛情……愛でたいなんて想いが自分にあったとはな。その対象人物などナルト以外、やはり頭に浮かばなかった。
体が反応しているのだから、間違えようがない。
気のせいではない。
俺は自分の快楽より、ナルトの蕩けた顔を見る方が楽しいと思った。そのナルトを独占したいとも。
ナルトがあの実を食べ、気が大きくなっていたせいもあるんだろうが。
それでも……
あいつは、いつも何かに気付かせてくれるんだな。
面白いヤツだ。
俺の中を温めてくれる愛しい存在だ。
砂と木の葉、国も違うし、距離がある。
立場もある。
度々会うことも叶わない。
今はこの距離がもどかしい。あいつが、いつも手に届く所にいたら……なんて考えてしまう。
本当に、独占欲なんてものが自分にもあったのだな。立場もなく、想いをいつも告げられる距離に、あいつがいたらいいのに……。
ナルトは、いずれ火影になる男だ。
里のために、いや、忍の世に最も人間だ。
だが、あいつの愛を受けるのは自分でありたい。
受け身ばかりでいるつもりもない。
欲しい物は自ら行動せねば手に入らないとわかったのだから。
あいつが風呂から出てきたら、何を話そうか。
あれほど触れた後だ、困らせてしまうだろうか。
でも近くにいたい今は。
許してもらえるだろうか。
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