アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
21
-
あの日から、避けていた。(※番外編 テンキ。参照)
『寂しいときは、俺に連絡しろよ。』
そう言い捨てて帰って行った悠とは、久しぶりに会う。
しかも、強制的に残された電話番号には連絡していなかった。
何となく気まずくて、タカは目を伏せた。
「お店は?」
「開けてる。けど、今日は俺が休みを取った。」
ママが相手をしてくれたけど、悠は当たり前のように隣に座った。
「悠は働きすぎなのよ。」
「だって、店休日ないようなもんだし。」
食材を調理するお店だからこその苦労があるのだろう。
店休日は消毒するために業者を入れたりしているんだと思う。
自分がキャッシュレス決済の端末を入れに行った時も、普段の仕込みをする時間よりも早かったはずなのだ。
「今日は何にする?」
「ビールかな。」
注文したのを見て、逃げるなら今だと思った。
「じゃあ、ママ、またね。」
「待てよ。」
立ち上がろうとテーブルに置いた手を掴まれた。
「まだ飲んでないじゃん。」
「悠・・・。」
どうしよう。
何だか怖くて仕方がなかった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
21 / 343