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受付には女性がいた。
ちょうど予約の5分前に到着した俺たちだったが、他の参加者はいないようだった。
「子どもをひとり増やしたいのですが、可能でしょうか。」
「はい、大丈夫ですよ。」
話を聞くと、キャンセルが入ったのだそうだ。
「もう一組いらっしゃる予定なので、少しお待ち頂けますか?」
「もちろんです!」
夏休み期間中。
空いてだけラッキーだった。
飛び込みで外国の方が来て入れないかと確認していたが、予約優先だと答えていた。
ふたり組の男性は、興味深げに周囲を見渡していた。
ふふ、多分、恋人同士。
時折肩を組んだり、腰に手を回したりしている。
今日は、ちびっ子たちがいるから手は繋がないけど、本当はおれたちも手を繋いでいたい。
1回に10人が参加できるシステムだから、おれが予約した3人と、キャンセルをした組が恐らく2人で申し込んでいて、残りは5人の参加予定なのだと思う。
ここが欠員がひとりでもでたら、きっとこの恋人たちは入れるんだろうけれど。
いずれにしても、わくわくする。
もうすぐ、忍者屋敷に突入するのだ。
感じのいい受付のお姉さんが、美湖ちゃんと大吾くんの相手をしてくれている。
子ども慣れしているのか、子どもたちも楽しそうだ。
と、駆け込んでくる足音が響いた。
振り返ると汗だくになった光太郎くんがいて、よろよろとしながら風見さんに抱きついた。
「!!」
「に、にんじゃ・・・!」
そう言って、ヘロヘロと座り込んだ。
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