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『11時にハチ公前で。』
この約束は、貴志の心を明るく引っ張ってくれた。
昨日から来ていたトオルさん。
今日は昼間から一緒に遊ぶ約束をしていて、ドキドキしていた。
出逢った時はスーツ姿だったから、今日は初めての私服だ。
昨日、chizooooに行って、服のコーディネートがおかしくないかママにチェックしてもらった。
『うん!バッチリだと思うわ。』
太鼓判を押してもらったけど、やっぱりちゃんと着こなせているか不安で、トイレで何回も確認した。
今日の服は、新調した。
トオルさんから、一緒にいて恥ずかしいと思われたくなくて、お店でいっぱい悩んだ。
店員さんにアドバイスを貰いつつ、シャツとパンツと、今回は靴と靴下も買って、バッグも勧められたけど、値段を見て諦めた。
でも、今更ながら、買っておけば良かったと後悔している。
この服にこのバッグ、変かな・・・。
白の半袖のシャツに、薄い青色のズボン。
丈が短いから、それに合う白の柔らかな皮で出来たドライビングシューズ。
靴下はズボンに合わせた青色で、ほんの少しだけ靴から見える感じだ。
そう言えば、ネックレスも勧められたけど。
・・・買えば良かったかな。
確かに、色合いが薄いからか、上半身が寂しい気がする。
肩に掛けたDバッグは、大学の頃から使っていて、くたびれた感じが悲しかった。
どうしよう、ドキドキする。
手に握ったハンカチをクシャクシャに丸めながら、時間を確認した。
「あ。」
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