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ふたりで食べたミルクレープは美味しかった。
いろんな話をした。
学生の頃の話、今の仕事の話。
そして。
「貴志は誰か付き合ってる人いるの?」
ぶんぶんと頭を振った。
「ぃなくて。」
年齢=付き合ったことのない年数だ。
「好きな人が出来ても、片思いで終わっちゃうから。」
『まず、一歩踏み出しましょう。やって後悔するか、やらずに後悔するか。俺の持論は、押してみろ、です。』
風見さんの言葉を思い出した。
「トオルさんは?」
「いないよ。」
・・・良かった。
「トオルさん、モテそう。」
「そう?ずっと恋人なんて居ないよ。」
ごくんと唾を飲んだ。
「す、好きな人は?」
心臓が高速で動いてて、胸から飛び出すんじゃないかと思う。
フォークを握った手を掴まれた。
「・・・え。」
トオルは、目の前の貴志の目をジッと見つめた。
------------※ ※ ※------------
一方その頃、風見は膨れたお腹を摩りながら、美湖ちゃんの歯磨きを補助していた。
さっきは通り雨に振られたが、幸いマンションに近かったから対して濡れずにすんで、3人で仲良く昼食を取ったのだが、昨日の後遺症で小夜はまだ動くのは辛そうだった。
みんなでお昼寝して、その後に動く約束をしたところで、小夜はまたベッドの住人になった。
・・・ついつい、やり過ぎてしまったなぁ。
後悔先になんとやら。
夕方まで動けなさそうなら、美湖ちゃんを連れて買い物に行こう。
そう思いながら、風見は美湖ちゃんのお口の中を覗き込んだ。
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