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微塵の嫌悪もない
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高校に入学し数日が過ぎた頃、僕はクラスメイトのβの男に絡まれる。
発情期の身体の怠さに堪えきれず、帰る前に、机に突っ伏し転寝をしていた。
帰らなければと気合いで起きた時には、外はオレンジ色に染まり始めていた。
テスト期間であるこの時期は、部活動もない。
殆どの生徒が帰宅した教室は、がらんとしていた。
気怠い身体を引きずり、腰を上げる。
同じタイミングで、派手めなクラスメイトの2人が、教室に戻ってきた。
出入り口付近で足を止めた2人は、僕の姿を見つけ、ちらちらと視線を向ける。
僕は気にせず、その2人の横を通りすぎようとした。
――ドンッ
目の前に飛び出してきたのは、金髪のチャラついたクラスメイト、佐久(さく)の足。
ドア枠に背を預け、持ち上げた足が、僕の行く手を阻む。
きゅっと寄せた眉根で、佐久を見やれば、くいっと片方の口角が嫌味に上がった。
「エッロい臭い」
するりと寄ってきた顔に、身体を反らせた。
佐久を避けた身体は、いつの間にか後ろに付いていたもう1人の長髪の男、常野(じょうの)の胸許にぶつかる。
常野に擦り寄ったような僕の身体。
常野は、僕の両方の二の腕を、がっつりと掴む。
痛いくらいのその感触に振り返る僕の瞳には、にたりとした下品な笑みが映った。
「マジで。ヤバいね」
くくっと小さく詰まるような笑いを放った常野は、僕の腰に股間を押し付け、言葉を繋ぐ。
「勃っちゃったわ」
ぐりぐりと芯を持った感触が、僕の身体に擦り付けられる。
擦られる場所から、ぞわぞわとした刺激が身体を撫でる。
……期待に身体が、震える。
嫌がる素振りで、腰を前に突き出す僕に、目の前にいる佐久は笑う。
「期待してんでしょ?」
そう。
僕は、微塵も嫌がってなどいなかった。
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