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誠に付いていくと地下らしき場所に案内された。
「この家地下なんてあったの?」
「ご存じなかったんですか?地下は基本的にお手伝いの人が仕事の間生活しているんです」
「こんな狭くて寒いところ……俺が和樹さんに頼めば空いてる部屋にできるかも」
「俺たちは大丈夫ですよ。エアコンもありますし、台所もトイレもお風呂も。必要最低限のものはご主人さまが用意してくださってるので」
意外と上の階と変わらないくらい快適なようだ。
「何かあったら俺に言ってね。出来る限り協力するから」
「ありがとうございます」
「仕事は何すればいい?」
そう聞くと奥からなにやら道具を持って戻ってきた。
「お花のお手入れをしてもらおうと思ってまして」
「お花のお手入れ…うまくできるかな…」
「簡単なので大丈夫ですよ」
そういって庭へ出ると色とりどりの花が咲き乱れていた。
「凄い綺麗……」
「同感です。祐さんが来る前はご主人さまがお手入れをご自身でされていたんですよ」
「そうなの?和樹さん庭にいるイメージなかった」
「特にバラはお手伝いの俺たちにも触れさせなかったものです。それほど大事なものだったんでしょう」
「ふぅ~ん……」
「では仕事内容をお教えしますね」
そういって説明を聞いた後、「仕事に戻りますね」と言って家に入っていった。
夢中になってお手入れをしていたのか、すでに辺りは暗くなっていた。
「祐さん、夕飯ができたので食べましょう。それにしても凄く綺麗になりましたね」
すこし驚いた様子で誉めてくれた。
「ほんと?ありがとう」
「手を洗って席についてください」
「はーい」
家に入り、手を洗って机につくとハンバーグが置かれた。
「凄くいい匂い…美味しそう」
「では召し上がれ」
「いただきます」
半分に切ると肉汁が溢れだした。
一口食べるとデミグラスソースとお肉の相性がバッチリでとても美味しかった。
「美味しいっ!」
「良かったです」
にこっと笑った。
食べ終わるとごちそうさまをいい、自室に入った。
課題を進めているとドアをノックされた。
「失礼します。祐さんの私服を届けに来ました。」
「どうぞ」
そういうと紙袋を持った誠が入ってきた。
「これはご主人さまがご用意した私服です。きっと似合うだろうとのことです。」
「こんなに沢山…あとでお礼を言わなくちゃ」
「あはは、ですね。では失礼します」
「うん、お仕事頑張ってね」
後ろを振り向き、微笑むと部屋を出ていった。
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