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コンコン
ガラガラガラ
「失礼します」
「あ、祐さん。こっちです」
俺を呼んだのは担任の先生だった。
「なんですか?」
「この間高熱が出て病院に行ったでしょう?大丈夫だった?」
あぁそのことか。と安堵した。
「大丈夫でした。和樹さんも迎えに来てくれましたし」
「和樹さん?…あ、保護者の方ね。親なのに名前呼びなの?」
担任なのに知らなかったのだろうか。
「実の親じゃないですよ。」
「あら…ごめんなさいね。」
「いえ、大丈夫です。」
「それで本題に入るんだけど」
「はい」
熱の話が本題では無かったのか。
「来週から家庭訪問が始まるのは知っているわよね?」
あ……っと言葉に詰まった。
まだ和樹さんに話してない。
「住所の書類がまだ届いていないのだけれど……」
「あ、明日出します」
「そう?頼んだわよ。じゃあ戻っていいわ。わざわざごめんなさいね」
「いえ、失礼しました」
そういって教室に戻った。
お弁当を手早く食べてしまう。
丁度チャイムが鳴って、先生が入ってきた。
授業もホームルームも終わり、教室にいる生徒も疎らになってきた。
「僕らも帰ろうか」
「あ、ごめん、今日は迎えがあるから一緒に帰れないや。ごめん」
「そうなの?じゃあまた月曜ね」
「うんバイバイ」
そういって校門の前で別れた。
校門を少し離れた所にみなれた車が停まっていた。
運転席側の窓を軽くノックして知らせる。
車内に入ると和樹さんが待っていた。
「よし、じゃあ帰ろうか。」
「はい。……なんで今日だけ迎えにきたんですか?」
純粋に疑問に思い、質問した。
「丁度仕事上終わったからね。早く祐の顔見たかったし」
そういって軽くキスをした。
「今日は俺が甘やかす日ですからね」
「分かってるよ」
喋りながらしばらく車を走らせていると、いつの間にか家に着いた。
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