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「ぅ……ゆう………祐!起きてー!」
「んぅ……」
「はぁ…」
まだ寝てたい……そんなことを思っていると、体がふわりと浮いた。
「運んで上げるから…朝御飯ちゃんと食べなよ」
リビングに着いたのか、椅子に下ろされると各々朝御飯を食べ始めた。
「目、覚めてきた?」
「ん……おはようございます…」
「おはよ」
黙々と食べていると和樹さんが話しかけてきた。
「ねぇ祐」
「なんですか?」
「………やっぱなんでもないや。俺ご飯食べ終わったらすぐに家出なきゃだから……その……」
「ん」
席を立つと、座っている和樹さんの膝上に乗り、両頬にきすをしたあと、少し躊躇いながら口にキスをする。
「……やばい…今日俺仕事無理かも…」
「…どうしたらちゃんと働くんですか」
「もっとキスして」
語尾に沢山ハートがついてそうな期待の眼差しで俺を見る。
「うっ///これで最後ですよっ」
さっきよりも長めにキスをしていると、頭を押さえられて舌が入ってきた。
「んぅ!?」
水音が朝の静かなリビングに響く。
「ぷはぁっ、はぁっ、」
「ご馳走さま」
嬉しそうにニヤニヤと笑っている。
「ん…じゃあ行ってらっしゃい…」
「行ってきます」
俺の額にキスをし、玄関を開けて仕事場へ向かっていった。
時間がないので急いで身支度を整えて、自分も家をでる。
(よしっ)
朱と奈緒と合流すると、学校へ向かう。
さっそくつくと、新しい担任らしき人が待っていた。
「草薙祐であってr………」
今まで顔を下げて資料らしき紙を見ていたが、顔を上げて俺の顔を見るなりとても驚いたような顔をした。
「…祐…?」
「??」
突然名前を呼び捨てで呼ばれ、訳がわからなかった。
「ちょっとちょっと、先生。突然祐を呼び捨てで呼ぶなんてすごい距離の詰め方じゃないですか(笑)」
朱がおどけた様子で言っていたので、俺も少し笑ってしまった。
「祐…俺のこと…知らない…?」
「?新しい担任の先生ですよね?」
「………」
一瞬フリーズした気がした。
「………ごめんな、急に。俺の知り合いに似てたからさ。名前も一緒でちょっと驚いちゃった」
「なぁーんだ」
「すごいこともあるですね…」
朱と奈緒が納得している。
「はい、これ。休んでたときのプリント類」
「ありがとうございます」
「風邪って聞いてたけど大丈夫?」
「はい。もう大丈夫です」
「良かった。改めて新しい担任になりました。藤木馨って言います。藤木先生でも馨先生でも呼んでください」
「藤木先生ですね、了解です」
「じゃあホームルーム始まるから教室入って」
「「「はーい」」」
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