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「そんな感じだ。どうしても風哉とお前が重なっちまってな……」
「そうだったんですか…」
「まぁもう昔の話さ。和樹と殴り合う日は来ないだろうよ。…もうそろそろ昼になるが食ってくか?」
「いいんですか?」
「まぁその為に呼んだもんさ。作ってくるから部屋案内してやれ」
「わかりました」
なおきさんが返事をし、久幸さんが部屋を出ていった。
「じゃあついてきてね。はぐれたら殺されちゃうかも……あ、うそうそ。ここにはそんな人いないって」
本気で怯えた俺を見て訂正した。
「ここ」
案内された場所は、ここの組の人らしい人達が大量にいた。
目付きのせいか、睨まれている気がする。
「こ、こわい…」
「お前らあんま睨むなよ。お頭の客だ」
「す、すいやせん、なおきさん……睨んでるつもりはないんすけど…」
一人が声を上げた。
「どこ座りやすか?」
声をかけられた。
「え、えっと……」
困ってなおきさんを見る。
「僕の隣居とく?」
こくりと頷く。
「じゃあこっち」
席に着いたとき、久幸さんの声がした。
「お前ら飯出来たぞー。運べ運べ」
すると数人…というかほぼ全員が立ち上がった。
自分も運んだ方がいいかなと思ったが、あの強面達に突っ込んでいく勇気は無かった。
「何か苦手なもんとかあるか?」
久幸さんに聞かれるが、首を降った。
昼ごはんは和食中心だった。
「美味しい…」
「そりゃよかった」
皆が「お頭の飯は世界一うまいっすよ!」や、「うまくわけがないっす!」などと囃し立てている。
「いつでも食いに来ていいぞ。どうせ和樹は俺のことを覚えてないんだ。朝でも夜でもいつでも来い」
「ありがとうございます」
昼ごはんを食べ終わり、暫く構成員達と楽しく会話した後に帰る支度を始めた。
「送るってやる」
「え、ありがとうございます」
来たときと同じような黒塗りだが、普通の車っぽい。
家に着いた時、とある紙切れを渡された。
「困ったときでも寂しくなったときでも、兎に角何かあったらすぐ呼べよ。いつでも迎えに行ってやるから」
頭をポンポンと撫でられ、少し恥ずかしくなる。
「……はい。送ってくださりありがとうございます」
車が見えなくなるまで見送る。
家に入り、自室へ向かうとベットに倒れこんだ。
「なんか変に疲れたな…」
すると、ドアをノックする音が聞こえた。
「祐」
和樹さんが部屋に入ってくる。
なんだか雰囲気が変だ。
「なんですか?」
起き上がってベットのふちに座る。
すると突然俺を抱き上げ、肩に担ぐと部屋を出てどこかへ歩きだした。
「な、なんですか!下ろしてぇ!」
暴れるが、毎度のごとく無意味な抵抗で終わった。
向かった先は地下だった。それもこの間監禁された場所だ。
「な…なんで……」
今からされることが分かり、本気で暴れる。
床に下ろされ、首輪をつけられた。よく見えなかったが、銀のリングが沢山付いていたような気がする。
手足を拘束具で自由を奪われる。
革でできているようで、銀の金具がよく映える拘束具だった。
「一週間。もし反省が出来ないようなら夏休み明けまで」
そう言い渡され、手の拘束と首輪、そして足枷を壁についていたリングのようなものに繋げて部屋を出ていった。
(……怒ってる…?表情が読めない…)
ガチャッと鍵がしまる音がした。
「あれ…食事を入れるための窓がない……でも代わりに窓がついてる。鉄格子だけど…」
いつの間に改装したのだろうか。
壁の高いところに1つと、重たそうなドアに1つ付いている。
だが、壁の窓は背伸びしても見えない。
「えー…ベットもなくなってるじゃん…あとなんか部屋が増えてる?」
代わりに敷き布団が畳んで置いてあった。
ドアが増えている。
鎖はそこへ届く距離なため、早速行ってみることにした。
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