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『刹』
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「なぁ
……なぁってば!」
モールから出てから無言で
すたすた前を歩く刹にいくら問いかけても返事は来ず。
…俺がなにしたんだよ。
「雨。」
「え、なに?!」
「もう少し君は男に警戒をもったほうがいい。」
…………………うん?
「男が男に警戒って…」
多分おれいますごい顔してる。
でも意味わからん。
普通女に言うセリフだろこれ。
「え?なんで?」
「女より可愛いから。」
なんてことをさらりと
言うんだこの子は。
「いや、もっとわからん。」
「家の奴等にされてるようなことを
他人にさせないでってこと。」
「………ん?」
あ、やべ今刹がイラってした。
すっげ眉間しわよってる。
「さっきの篠目ってやつとか他の人間に掘られるな。」
「それゃないだろ」
「君が鈍感なだけだよ。」
気付けば
誰もいない路地裏にいた。
何もわからずついてきた
俺の両手首を掴み
壁におしつけられ
すぐ目のまえには
整った刹の顔がある。
「ほら、こうやってすぐに捕らわれる。」
俺の足の間に滑り込ませて入ってきた式の足に完全に俺は身動きがとれなくなっていた。
「せ、ん………っ」
名前を呼ぼうとした
その瞬間に唇を塞がれ
暫く軽く触れる
だけだったが
息が出来ず空気を求め
軽く口を開けたその隙を狙い
刹の舌が割り込んできた。
執拗に俺の逃げる舌を追いかけ
てくる。
長く深く口付けられれば
体の力が段々と抜けていく。
「ふぁ、んンッ」
どちらともなく唾液がつたい
息もあがる。
………しつこい。
「ん…」
チュっといつリップ音でやっと
離れた唇を今度は首筋に沿わせてきた。
「ハァッ待て、ここではまずいって」
「…………」
ズプリ、という音が耳元で聞こえ
やがて刹の吸血する様が目に映る。
「ん、」
刹も緋色と同じで
とても上品に吸血する。
痛みもないが
刹がこんなふうに
野外でするのは珍しい。
そのまま指を首筋から
シャツのボタンを外し胸元へと
這わされる。
「刹?やめっ、ンッ!」
今度は丁度胸の上に
牙を突き立てられまた吸血を
続けられる。
「せ、つ。そろそろ、まじで意識がっ…」
すんでのところで
行為を止め、
少し唇についた俺の血を
うまそうに舐めていた。
その姿は
まじで年下には見えないくらい
色っぽい。
くっそ
力はいんね。
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