アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
『空いた穴』
-
「・・・・・雨」
「あでっ」
この優しい殴り方は
「何すんだよ式くん。」
「それはこっちのセリフ。さっきから何度呼んでると思ってるの。」
俺はどうやらぼーっとしてたらしく何度も何度も呼ぶ式にきづかなかったようだ。
「そろそろ学校の時間だけど。一緒いかないの。」
「うっそ・・・・・一緒いく。待ってて。」
緋色が洗いものをして
白葉が朝のシャワーにいく。
いつもと同じ。
なのに
刹がいなくて。
あれから3日。
誰も刹の名前を口にしなかった。でもみんな探してた。言わなくてもわかる。
白葉は大学休んで探し回ってるみたいだし
式は帰りがいつも遅い。
唯一緋色だけは
いつもと変わらず探す素振りもなかったけど。きっと心配してるに違いない。
「どこにいんのー刹・・・・・」
何度も探した。行きそうなところは全て。勿論雪都さんのところへも行った。
でも何処にもいなかった。
「たった3日・・・・・なんだけどなぁ。」
寂しくて会いたくて
まるで恋人に置いていかれたかのようだった。
刹にあのことを話さなければ
刹は出ていかなかったんだろうか。
もう誰かに
置いていかれるのは
いやだなんだよ・・・・・刹。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
70 / 78