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唐突な告白をしよう
俺は今気になってる人がいる。
それは、
変な時期に編入してきた転校生だとか
なんでも噂になってしまうような学校一の美人だとか
育児休暇の先生の代わりに来た胸の大きな女保険医だとか
どれも当てはまらない
夢を持つなら俺だってその方が良かったよ
胸が大きい保健医のお姉さんとか男の浪漫でしょ!
まあ、そもそもこのむさ苦しい男子校にいる女の人なんて
定年前の畳の香りがしそうな人のいいおばあちゃん先生か
ゴリラみたいな握力の体育教師くらいしかいないんだけど
夢も見させてくれない現実だ。
とにかく!
唐突な告白だなんて言ってはみたが別にその気持ちになにか名前がついている訳では無い
ただ、目が離せない
気になって仕方がない
いつの間にか俺の頭はそいつでいっぱいになっているってだけのこと
「七種、顔上げてくれないと似顔絵描けないよ」
「ご、ごめん」
七種、そう名前を呼ぶだけでなにかが俺の中で弾ける。
まるで綿菓子の口の中で溶けてパチパチと音を奏でて弾けるぶどう味のお菓子みたいだ。
美術の時間に出席番号の関係でペアとなったのは
俺とは正反対とも言える
けれど同じものが少しだけ他のクラスメイトより多い
友人にも満たない関係のクラスメイトだった。
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