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後処理もしないまま義兄は部屋から出ていってしまいどこか外に出かけたようだ。
俺はゆっくりと起き上がり身体についた義兄の精子を拭い取り、ゴミ箱へと捨てた。
シャワーを浴びたくて立ち上がろうとしたら尻に痛みが走りその場にへたり込む。
義兄のモノを挿入まではいかなかったけど、潤滑剤も無しに指を挿入された。その時に切れてしまったんだろう。俺は泣きながら立ち上がり階段を下りて風呂場へと向かう。
脱衣所の鏡を見て自分の身体に目を逸らしたくなる。
汚い身体、たくさんの傷や跡で目を覆いたくなる。
絶対に人に見られる訳にはいかない。もう言い訳のしようがないくらいに酷いありさまだった。
水で全てが洗い流されればいいのに。
どんなに辛い事でも水で簡単に消えればよかったのに。
どんなに願っても消えてはくれない。
友人や身内にも相談はできない。自分の足元がこんなに暗いものだったなんて、知らなかった。
シャワーを浴び終わり自室へと籠る。
さっきまで義兄と寝たベッドで横になる気がせず、部屋の隅に毛布を引きそこで横になった。
勉強もする気が無くなり何も手につかない。
どうしたらいい?俺はどうすればよかった?
そんな事ばかりが頭を駆け巡り、そのまま俺は眠りへと落ちていった。
目覚ましをかけなくても起きてしまう朝。
自然と目が覚めてしまうのはすでに特技と言ってもいいかもしれない。
痛む身体を起こし誰にも会わずに家を出た。
いつもの公園へ行くかどうか悩んだがあまり気が進まない。きっと朽木も居ないに決まっている。
だって昨日酷い言葉をいってしまったから。
俺は公園には行かずかなり早いが学校へと向かうことにした。
静かな学校、まだ生徒もまばらで職員が数名来ている程度。
俺の足は自然と屋上へと向かう。
何も考えたくない、余計な事ばかり考えてしまうから気が滅入るのだ。
でも一つだけ、望んでいいのなら・・・・楽になりたい。
「長谷川」
振り向かなくても声だけ聞けばすぐに分かる。
俺の名前を呼んだのは朽木だった。
「・・・・くちき」
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