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ボス
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ゴトリと音がして眉をしかめた。
その音はいましがた片付けた死体の頭部が床に落ちたものであり、不快以外の何物でもない。
そして血まみれの手のまま懐から携帯を取り出す。
かける先は「ボス」。
「あー...もしもし。仕事、終わったんすけど...」
「そうか、今すぐ帰って来い」
「はい...」
ピッと電話を切り、閉まってからふっとため息をついた。
(こんな晴天の日に悪かったな...)
俺の名前はロベルト・シューナッド、職業は殺し屋、ガットファミリーに所属している。
今日はその仕事であり、先程殺した男と何の面識も無かった。
とりあえず早く戻らなくては、ボスに怒られる。
ギィ...と軋む扉を開いて豪邸の中に足を踏み入れた。
ボスの部屋の前で立ち止まり、右手でノックをすると、特に間も無く返事が返ってきた。
ガチャ
「せめて入ってくる時ぐらい何か言え...ハァ」
赤い髪に赤い目をした男、サバイル・ガット(大体イルと呼ばれている)
我らがボスでありカポだ。
「で、今日の収穫は何だ?ロベルト」
「特になかったっす」
「......お前の報告って大体それなんだが...拷問とかやってちゃんと情報だしてるか?」
「.......あ、すぐ殺してます...っすね、はい」
「オイオイ困るぜロベルトちゃーん」
格段困った風ではないように言うボス。
中々軽い人である。
「まぁウチには優秀な情報屋がいるから別に大丈夫なんだけど..まぁ次からやってみろよ?」
「っす...」
「.....それにしても...ちょっとこっちおいで」
「......??」
言葉の意味がよく分からずとりあえずボスの元に近づいて
「!?」
グッと腰を引き寄せられた。
ボスは椅子に座っているため、ボスの上に跨ることになる。
「なに、してんすか」
「スキンシップ?」
「疑問系にしないでくださ...あっ、つ...どこ触っ、んっ...」
わき腹を撫でられてこそばゆしさに声が出る。
「そんなエロい体して誰にも襲われねぇのー?すっげぇ心配なんだけど?俺としては」
「はっ...今襲われてますけど、ね、はっ....っつ、う...」
「スキンシップだって」
これのどこがスキンシップなのだろうか、ボスの手がどんどん下に行っている気がする。
「あ」
「っ、あ?」
「お前...ココ怪我してんな、珍しい」
と腹を指差された。
まぁ軽く抉られただけなのでたいしたことはないのだが。
「あぁ、ちょっとしくじりまして...」
「......そうか」
すると動かしていた手をとめ戻っていいぞと指示がでた。
あ、はいと生返事をしてボスの部屋を出る。
.....あ、何でこんな冷静かって?
それはきっと色んな人に襲われてるからもう慣れたんだ、きっと。
慣れって怖い。
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