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#2
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「えー、ではこれから〇〇学校入学式を執り行いたいと思います。では早速ですが·····」
長い長い入学式。
あぁ、こんな暇ならゲーム開いてイヤホンして声優さんの声を聞いていたい。
そんなことを考えながら、僕はボーッと座っていた。
「それでは、新入生代表、斉藤慎也くん。挨拶をお願いします。」
「…はい…」
ビクッ
それは決して大きな声ではなかったが、僕の耳が反応した。
「…新入生代表、斉藤慎也。·····」
やっぱり間違いない。この人の声、すごく澄み渡ってて、僕の耳にフィットする感じがする。
ずっと聞いていたい。
気がつくと、新入生代表の挨拶は終わっていた。
あの人、いい声だったなぁ…。
またあの声聞けるといいなぁ…。
そんなことを考えている内に、あっという間に入学式は終わっていた。
虎太郎とクラス分けを見に行ったら、虎太郎と同じクラスだった。ここでも一緒かよ。そんなことを思いながら、自分のクラスの名簿をザッと見ていくと、【斉藤慎也】の名前があった。
「…あっ。斉藤慎也くん…、一緒だ。」
「あ?斉藤慎也?誰だそれ?知り合いか?」
「…はぁ。新入生代表の人。あの人いい声してたから。」
「ふーん、ってまた声かよ。お前の声フェチも病気だなw」
「……」
「って無視かよ!!」
明日からの学校がちょっと楽しみかもなんて思いながら、僕の高校生活は始まったのである。
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