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自覚1
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「そういえば兼近、りんさんに好き勝手してみたの?」
以前りんさんの気持ちが分からないと言っていた兼近は、好き勝手振る舞って試してみると言っていた。
俺がアドバイスしたんだけど、りんさんが兼近のことをとんでもなく好きだと知っているからこそ言えた事だ。
なので結果は分かりきっているが、とりあえず聞いてみると
「うん、嫌な顔1つされなかった…」
照れたような、それでいてすごく嬉しそうな表情で言う兼近にこちらまで嬉しくなる。
「良かったじゃん。なに?ラブラブ?」
「まぁラブラブかどうかは分かんないけど、早く自粛明けて2人で会いたいって言われるし、俺も早く会いたいって思ってる」
俺が茶化すように言うと、ふざけたような言い方で返され声を出して笑う兼近。
照れていることを物語っている。
りんさんには色々と感謝だな。
あの時りんさんが引き止めてくれなかったら、こんなに幸せそうな兼近は見られなかったかもしれない。
勿論、タイで幸せに楽しく暮らしてた可能性も大いにあるけどね。
ただ、幸せオーラを纏っている兼近を今目の前にしていられるのは、日本にいてくれているからだ。
「でも何で俺なのかは未だによく分かんねぇ」
兼近は首を傾げながら言いつつも、どうでも良さげだ。
「今度なんとなく聞いてみたら?」
「そんなこと聞けるかぁ!恥ずかしくて聞けねぇよ!」
照れ笑いを浮かべる兼近にこちらも笑いがこみ上げる。
2人してひとしきり笑った後、兼近は風呂へ、俺は編集作業に取り掛かった。
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