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序章 神と運命
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私はルナを愛している。それは今もこれからも変わらない。
確信をもって言える。ルナは私に愛されるために生まれてきたのだと。
愚かな聖者が囁くような冷静さを欠いた論ではない。心から。心臓を捧げたって私は断言する。
彼は私に骨の髄まで愛されてそして私と共に生きるのだ。
それまで神というものを信じていなかった私は、ルナと瞳を交差させた瞬間運命を感じた。
ああ、神はいるのだ。
運命というものは闇に身を潜ませここぞという時にしたりと舌を覗かせるものだと。そう私は見えていなかった部分まで見ることができた。
この深海に沈んでいく感覚は、確かに愛だった。
どこまでも堕ちていき、行きつく先のない地獄沼のごとく私を苦しめるのはルナ。君だけだよ。
君だけが私の心の臓を引き裂き血をすすることができる。
ルナ以外には指一本すら触れさせない汚れを知らない私の背中に爪をたて跡を残すことができるのは君だけなんだ。
なぜならそれが神のお告げだから。
私だけがルナの脳みそを食い破り彼の記憶を飲み干すことができる。
私以外には髪の毛一本すら触らせない自己を保ったままの君の身体をねっとりと愛撫することができるのは私だけ。
なぜならそれが運命だから。
どれだけ周りが否定しようと定められた事実を捻じ曲げることなんてできやしない。私とルナを引き裂くことができるものは、もう神ですら存在しないんだ。
さあ結ばれよう。私の最愛なるルナよ。
これはそんなルナへの愛を筆で綴った、愛の物語。
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