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梅山さん③
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次は何をされるのかとビクビクしていると、永瀬が私に問いかけてきた。
「梅山さん、夏希って呼んでいい?」
「は、はい……」
「敬語にしなくていいよ。僕の事も莉紅って呼んで」
「え……でも……」
永瀬はずっと私に対して笑顔だ。優しい瞳。だけど、きっとその目は私の薄汚い心も見透かしている。
だって一瞬だけど理解した、って顔した。
不純だ。私は小倉に近付く為に、永瀬の言いなりになっている。永瀬はそれでいいのかな?
「んーまぁ呼びにくければ好きに呼んでいいよ。強制はしない、でも下の名前の方が距離感近くで好きなんだよね」
「わ、分かった……」
「うん。じゃあ始めようか。夏希、上の服も全部脱いで」
「はい」
私はジャケットを脱いで下に落として、次にリボンを外した。
シャツは上から一つ一つボタンを外していく。
永瀬の視線がそこに向けられていて、上手くボタンを外せない。
「……手伝ってあげようか?」
小倉が私の背後に立って、両手を第三ボタンに添えた!?!? は、恥ずかしい……。
「梅山さんってブラしてるんだね」
「女の子だもん」
乙女になんて事聞くのよ、当たり前でしょう?
キャミソールも着ているのに、その隙間からブラが見えてしまったみたい。
永瀬は私と小倉を見て、エロとは無縁そうな爽やかな笑顔だし、他の男達は端でカードゲームをやり始めている。
こういうのって、徐々に脱げていく姿見て興奮すんじゃないの?
「へぇ。Aカップブラに胸パット二枚も入れてるんだね。今まで全然気付かなかったよ」
「気付かれないように気を付けてたし」
「それなのにあんな破廉恥な事してたんだ。トイレで下半身裸になって放尿なんて」
「だって……なんか開放感があって……昔からたまにしてた」
モニョモニョと声が小さくなっていく。恥ずかしい。小倉達の行為をあんなに非難しておいて、自分だっておかしいのに。
「分かるよ。外で裸になると開放されてる気がするよね」
共感してきたのは永瀬だ。
教室でやってた時、嫌がってたのはフリで実は開放感を感じていたのね。
結構近い人種なのかも。躊躇なくクリトリスをゴムで縛るあたりドSっぽいし。なんかドキドキしてきた。
そうこうしている内にシャツもキャミソールもブラも脱がされてしまった。後は靴下と上履きだけど、これはどうしたらいいんだろう? なんか凄く気になる。
その時だった。急に化学室のドアが勢いよくガラッと開いた。
「お前ら今日はここでしてたのか! もう生徒は帰る時間だぞ、早く帰……え?」
私も振り向いたが、その場の全員が出入口に顔を向けた。
そこには大谷がいて、私の顔を見てめちゃくちゃ驚いている。
「おっ、お前ら!! さすがにそれは犯罪だぞ! クラスで一番可愛いと言われている天使であり、お嬢様で学級委員長の梅山さんに乱暴なんて!!
それでもお前らは男か!?」
「はぁ〜」
面倒そうに溜息を着いたのは永瀬だ。面倒そうな顔を浮かべながら、永瀬は全裸だというのに構わず大谷の近くに歩み寄った。
「大谷君も、共犯ね?」
「は?」
永瀬は、大谷を化学室に入れると、すぐにドアを閉めて鍵も締めてしまった。
大谷だけが混乱して落ち着かない様子。
私も緊張で身体が怖張った。正直、見られたくない。
「あの、大谷君。あまり見ないで……」
「わ、悪い…………って、ええっ!?」
大谷は、目を逸らしながら細目で私の縛られたクリトリスを見ると、目を丸くして驚いた。
私も羞恥のあまり、クリトリスが大きくなってしまって、ゴムがくい込んで痛い。
けれどそれすら興奮材料になってしまう。
「…………痛くないの?」
大口を開けて固まっていた大谷がようやく声を発したと思ったらそんな疑問だった。
「痛いよ……でも、何故か気持ち良いの。だから大丈夫」
「へ、へぇ……。まぁ、嗜好は人それぞれ、俺は口外はしないから安心したまえ!」
「う、うん」
「だが、学級委員長である梅山さんまで、彼らの仲間になってしまうのは嘆かわしいぞ。
何度も言う、君達が何をしようと反対はしない。だが、神聖な学び舎でそれをするのはやめなさい!」
……大谷ってこういうキャラだったっけ?
ちょっと面倒臭いなぁ。
皆は慣れているのか、聞き流してカードゲームを続けていて、永瀬は「まぁまぁ」と大谷を宥めた。
その大谷は永瀬の前だと顔を赤くしている。……なんだこのカオス。
「邪魔入ったし、帰ろっか」
苦笑いしている永瀬は、私のクリトリスからゴムを外して私に返すと、制服を着始めてしまった。
私のクリトリスは勃起したまま、萎える様子はない。さすがにソコに付いていたゴムを髪に結び直す気にはなれず、左手首に付けた。
皆も帰り支度を始めて、何故か大谷も一緒に下校した。
「ねぇ、大谷も僕の愛人になろうよ」
「いや、それは……駄目だ。とにかく、高校生の内は、俺はそういう事はしない」
「ちぇー」
「あと一押しじゃね?」
今まで会話に入ってこなかった小倉のグループと思っていた四人も、今は普通に会話に混ざっている。
私含めてクラスメイト合計八人、私以外全員男。
私、この場にいたら浮いているようにしか見えないよね。
「あ、あの。皆……私、一人で帰るね」
「えーなんで? どうせ途中で分かれるんだし、それまで親睦深めようよ〜」
小倉のグループの一人、百合川が呑気そうにそう言ってきた。他皆頷いているけど、このメンツの中に私がいるの変なんだからね!
私の気持ちを察したのか、小倉が助け舟を出してくれた。
「無理強いはいけない。俺が梅山さんを送るよ」
「えっ」
「もう日が暮れてるし、女の子を一人で帰すわけにはいかないから」
「……ありがとう」
かぁーっと自分でも顔が赤くなるのが分かった。さっきはちょっと永瀬には惹かれたけど、やっぱり男としては小倉が……。
なにこれ。私、いいなって思った男と男の間でフラフラしてる嫌な女じゃないの。
「じゃ、皆ここで」
小倉が私と手を繋いでくれている。
永瀬と他の男子達、皆笑顔で手を振って分かれた。
……私が、小倉とがいいって言ったから?
「大谷のせいで中断になってごめんね」
「ううん。大谷君の言う事も一理あるし、仕方ないよね」
「梅山さんって学級委員長なのに、意外と緩いよね」
「バレちゃったからね……全部」
知られてしまった。でも、知られたのがこいつらで良かったとも思うし、こんな私でも受け入れてもらえるって事が分かった。
「あのさ、嫌なら断っていいんだぞ? 無理に愛人だなんて……」
「いいの。私……小倉君の事、好きなんだと思う。永瀬君の愛人にならないと小倉君に近寄れないなら、喜んで何にでもなる」
「梅山さん」
自分の都合のいいように解釈しているのかもしれないけれど、小倉は少し目を背けて顔を赤くした。
オレンジに夕陽が照らしているから、もしかしたら違うのかもしれないけれど。
やっぱり私は女の子だし、そうだといいなぁって思った方を信じたくなってしまう。
もしかしたら、私を気にしてくれているかもって。
違うって分かってるのにね。
「ありがとう。でも、俺は君を一番に考える事はないと思う……傷付けるようで申し訳ないけど」
「いいよ。永瀬君が一番なの、もう分かったから。でも一つお願いがあるの」
「うん、俺が出来る事ならなんでもいいよ」
「あ、あの。永瀬君より先に私を抱いてください」
小倉は驚愕のような困惑のような、複雑な顔をしていた。
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