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アロエ
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俺とあいつは付き合っているが愛はなかった。
あいつはモテるから女避けに身近にいた俺と付き合うことにしたのだ。
あいつと俺は小学校からの悪友で好きな奴も付き合ってるやつもいない俺は、恋人役として適任らしかったみたいだ。
確かにあいつに今まで好きなタイプとか好きなやつとか話したことない。
でもいない訳じゃない。
昔から女としか付き合わず、男も恋愛対象になると言わないあいつに、お前が好きなんて言える訳がない。
だから例えフリでもずっと片思いをしてるあいつと付き合えるならと軽い気持ちで了承した。
でもすぐに辞めたくなった。
あいつと付き合いたい女共から嫌がらせを受けるのだ。
カミソリの入った封筒は毎日机の中に入ってる。
あいつがバイトで一緒に帰れない日は、女共が雇ったチンピラに暴行、レイプされる。
自分のモノにできる確証などないのに女共は俺を排除しようとする。
元々、体の関係はなかったから体についた傷や痣は見られることはなかった。
嫌がらせは辛かったがずっと片想いをしていたあいつと付き合えるのは嬉しかった。
そんなある日、いつも男を使って暴行してくる女が珍しく1人で俺に会いに来た。
女は怪訝な表情をする俺に、あいつに俺がレイプされている動画を見せたと言った。
媚薬を使われよがり狂う俺を見て、あいつは最後に一言、ありえねぇと言ったらしい。
目の前が真っ暗になり立っていられなかった。
俺はただ好きなやつと付き合っただけだ。
しかも相手は俺を友達としか思ってない仮初のカップル。
誰にも迷惑をかけてないし、あいつと付き合えないからと誰かを排除しようとしたことも無い。
ただ1人の男を好きになってただ想っていただけだ。
俺を選んだのはあいつで、断る理由もないから引き受けた。
ただそれだけだ。
ただそれだけなのに周りは俺を放っておかない。
あいつに相談すれば苦しみは終わる。
それと同時に幸せも終わる。
どっちも手に入れることはできない。
俺は手に入れることはできない。
あいつを心の底から愛しているだけじゃ付き合ってはいけないのだろうか。
同性同士で付き合うのが可笑しいとされてた時代は終わったのに。
俺ではお前を幸せに出来ないらしい。
だからさようなら、ありがとう愛しの人。
アロエ
苦痛
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