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日常が非日常に変わる瞬間。
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「おっはよぉおう!!!」
「おっはよぉおう!!!」
「おう何だ、朝から無駄に元気だな!!」
「てめえがな!!」
これが、俺の日常。
無二の親友、隼人と朝から謎の会話を交わしながら学校へ向かう。
そんなありふれた極々一般的な、そんな日常。
これからもずっとこれが続くもんだと思ってた。
なのに、それは突然訪れた。
―学校―
「ああああ~!!数学意味分かんねえ!!」
「そりゃあ、お前の脳ミソじゃ分かる訳ねえよな!!」
「・・・因数分解。」
「・・・まじすまん。」
やっぱ、お前もじゃねえか!!とツッコミを入れていた時だった。
「西園寺君。すぐに校長室に来なさい。」
「え?俺・・・すか?」
「早くしなさい。」
「はぁ・・・。」
いきなりのことだった。
先生から校長室に来いなんて言われたことなんてないし、言われるようなことをした覚えもない。
「ちょ、お前何やらかしたんだよ。」
「分かんね。つか、やった覚えもねえ。」
「とりあえず行ってこいよ。そんで早く戻ってこい。」
「おお。わりいな!クッ!お前に寂しい思いをさせるなんて!」
「オイコラ。俺にも友達くらいいるわ!!」
「アハハ、じゃ、ま行ってくるわ。」
「おう、気イ付けてな!!」
そうして、俺は校長室の前までやってきたのである。
「・・・失礼しまぁす。」
ガチャリ
重々しい扉を開いて中へ入る。
「あぁのぉ・・・。」
「来たか。西園寺君、座りなさい。」
「はい。」
まさか、この歳で校長室に、ましてやあの噂のふかふかソファに座ることになるとは思わなかった。
噂通りのふかふかさにちょっと感動していると
「西園寺君。こちら東園寺 奏 (とうおんじ かなで)様だ。君のお客様だよ。」
「はあ・・・。」
東園寺?誰だろう。聞いたことない名前だ。
「初めまして。私は西園寺家の現頭首であり、貴方様のご祖父様にあたる西園寺 帝 (さいおんじ みかど)様の命によって、次期頭首である西園寺 涼様、貴方様を迎えにあがったものです。」
「・・・は?あの、すんません。意味が理解できないんですけど。」
いきなりのぶっ飛んだ話に俺のMIZINKOLEVELの脳ミソがついていけずに俺の脳内で疑問符を大量生産している。
「貴方様は、かの西園寺家の跡取りなのです。ですから、此度から貴方様、涼様は西園寺本家のほうで跡取りとなるための修行に励んでいただくこととなります。」
「え?」
西園寺家。名前くらいなら誰でも知ってる名家。
どの企業も、辿れば西園寺に結びつくといわれるくらいの家柄で、大富豪、資産家としても有名である。
その西園寺家の頭首?俺が?
確かに、名前は同じだけど。その結果よくからかわれたりしたけど。
でも、俺の親父もお袋も一般人だ。
今までも、良くも悪くもない平々凡々な毎日を送ってきた。
そう、俺は一般人で、いままでもこれからも普通な生活を一般市民として一般人として送っていく、そうじゃないのか?
「嘘だ。」
「嘘ではありません。」
「!?は、誰?」
俺の小さく絞り出すような独り言にもみたない発言にご丁寧にも返答したのは、さっきの東園寺 奏とかいう人ではなく、その後ろで控えていた俺と同い年くらいの少年(?)だった。
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