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核心
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やはり無謀だったかと、落胆しかけたその時、腕を掴んでいた男目掛けて勢いよく男が飛びかかり掴まれていた腕は離され隣にいた男は尻餅をついている。
「小郷さん逃げよう!」
「伊嶋?!」
男に飛びかかったのはなんと伊嶋だった。聞きたいことは沢山あるが今は何も考えずに全力で走る。
背後からは男たちの怒号と追ってくる足音が聞こえたが振り返ることはせず徐々に遠ざかっていく。
2人は人通りのある表通りに出た。
後ろを振り返るも男たちは追って来てはいない。
なんとか逃げきれたようだった。
2人は道端で息を切らし座り込んだ。通りすがりの人たちがオレたちを不審な目で見ていくのがわかるが、まだ立ち上がる気力はない。
オレは何とか荒い呼吸を整えようと深呼吸をする。次第に落ち着き始め、ようやく口を開いて伊嶋に疑問をぶつける。
「ありがとう。助かった。でも、なんであんなとこにいたんだ?」
隣の伊嶋もまだ肩で呼吸はしているが呼吸のペースは落ち着きを取り戻してきている。
伊嶋は、呼吸を整えるも口籠もり、場所を変えてから話しましょうか、とゆっくり立ち上がった。
立ち上がった伊嶋はオレに手を差し出してくれた。
伊嶋の手を掴みオレもゆっくり立ち上がる。
オレたちは、汗だくでボロボロだったのと駅まで歩く気力はなかったためタクシーを捕まえて、オレのアパートへ帰ることにした。
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