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核心
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「オレも、あの辺で買い物してたんです。途中で小郷さんを見つけて声かようとしたけど、隣にチャラそうな男の人が歩いてて、小郷さんの腰に、手を回してたような気がして、気になって…。その、いけないことだとはわかってたんですけど、気づいたら跡をつけてしまって…。そしたら、ホテルの前で立ち止まったんで入るのかと思ってたら、なんか言い合いになってるみたいだし、どうしよかと思って様子を見てたらあんな状況になったのでそれで、咄嗟に、体が動いてました。跡なんてつけて本当にすいませんでした。」
いつもの元気のいい姿からは想像もつかないくらいに、声も微かに震え申し訳なさが全身から伝わってきた。
「いや、お陰で助かったわけだし、あの時助けてくれなかったら今頃どうなってたか。オレの軽はずみな行動の所為だし、むしろ巻き込んで悪かった。」
それに、普段のオレを知っている伊嶋からしたら隣にあんなチャラそうな男が歩いて、しかも腰に手を回してたら気になるのも当然と、伊嶋を特に責める気も嫌な気分にもならなかった。
「だから、結果オーライってことでもう今回のことは気にしなくていいから、そんな深刻な顔すんなよ。」
相変わらず伊嶋は固まったままだ。
オレは一口水を飲んでからソファの背もたれに寄りかかる。
この空気をどうしたものかと考えていたら、楽な体勢になったからか急に眠気を感じ瞼が凄く重たくなってきた。
そう思った矢先、頭を支えられなくりそのまま後ろへ首がそれる。
その衝撃に驚いて今度は体ごと前のめりに起き上がった。
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