アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
核心
-
「それじゃあ、お邪魔しました。シャワーもありがとうございました。」
伊嶋が靴を履く前に振り返り、お礼を言うのはオレのはずなのに丁寧にお礼を言ってくる。
こういう所が伊嶋らしくて好きだ。
「いや、オレの方こそ本当に今日はありがとう。助かった。そのうち、飲みに行く日決めよう。」
すぐにでも予定確認しときますね、と伊嶋が笑いながら靴を履くためオレに背を向け前屈みになる。
何故だか、急に部屋の中の空気が静まり返った様な気がした。
靴を履いている伊嶋の後ろ姿を見ていると、伊嶋が帰ってしまうことが急に寂しく思えてきた。
伊嶋が体を起こし、振り向いた時には気がついたらオレは伊嶋の手を握っていた。
「えっ…」
伊嶋の少し驚いた声で我に帰り、パッと伊嶋の手を離す。
「あ、いや、ごめん。何やってんだろう。ははは、えーっと、そんじゃー。」
焦って無かったことにしようと取り繕うオレの言葉は、遮られ今度はオレが固まる。
気がついた時にはオレは伊嶋の腕の中にいて、伊嶋の体温を感じていた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
18 / 26