アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
晴れない気分 狐
-
お相手は決めてません。
好きな方でどうぞ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「はぁ...」
今日もまたこんな気分や
自分は本当に必要な人間なのか
誰からも必要とされていないのではないか
雨の日はそんなことばかり考えて
暗い部屋で一人憂鬱な気持ちになる
自分は他人に沢山尽くしているはずが
自分が他人に尽くされた記憶はあまりなく
所詮そこまでなのかと思ってしまう
見返りはあまり求めるものじゃないとわかっては
いるがやはり返ってくるに越したことはない
自分は人を笑わせるための人間だから
早く作り笑顔でも貼り付けて
動画を更新しなくてはと思ってはいるが
最近そんなことばかり気にしてしまい体調は
崩れる一方
Twitterには心配するリプが溢れかえっている
多分自分の娯楽が消えてしまい
心が落ち着かなくなる事が嫌なのだろう
ある程度更新が止まったりしたら乗り換えて
そんな人間が居たことさえ忘れてしまうだろうに
気分は晴れないまま
ふと外を見てみたがまだ雨はやまず
風も少しばかり強くなってきた気がする
少し寝た方が精神面はどうにもならなくても
体調だけは回復してくれるのではないか
そんなことを考え、早々と寝てしまおうと
ベットに横になった時
ふと枕元に置いていた携帯が光った
通知は恋人からのラインで
体調が良くなったら近いうちに出かけないか
という様なことが書いてあった
そうだ、私には誰よりも自分を気にかけて
自分が尽くすよりも
もっとたくさんの幸せをくれる
大切な人がいたんだ
その瞬間体の中を暗く侵食していた黒い靄が消えて
いったような気がした
すぐに既読をつけて返信してしまうと
彼と出かけることが楽しみで仕方ないことを
勘付かれてしまいそうなので、
少し既読をつけて考えている素振りで
『うどん。おごってくださいね』
とだけ返し
重くなってきた瞼と共に私の意識は眠りの中に
落ちていった
end
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
2 / 5