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逢瀬 2
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金髪の青年の逞しい背中にはうっすらと残る古傷のほかに真新しい引っ搔き傷が一面に走っている。
しかし青年は然程気にした風もなく、己の下で乱れる黒髪の青年を弄んでいた。
「今宵はいやに静かだな。その愛い声を聞かせてはくれんのか、妃翠よ」
妃翠と呼ばれた青年は口元を手で塞いだまま首を横に振った。
悩ましげに歪んだ眉根と涙に潤んだ瞳は醜いどころか、かえってその美貌を際立たせていたのに。
「何故?」
金髪の青年—狼は不満げに目を細める。
妃翠は荒い呼吸の合間にとつとつと語った。
「お、れの、、こんな、声聞かせた、ら、、、ろうの、、」
「俺の?」
「、、耳が汚れるから、っ!?」
狼は妃翠が話し終えるや否や、その口を覆っていた手を引きはがし片手で器用にベッドへと縫い付けた。
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