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誕生祭(1)
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松永の誕生日は二人で過ごしたかったんやけど今回は駄目やった。
「あーんやーん!!私たちも祝いたいんですーっ!!」
「21日平日やけん無理やろうもん!!夜とか押し掛けんなよ!!」
「あーん!!有給って言う手があるんですーっ!!やつらにも有給申請出させてますーっ!!」
「やつらっていつものお前らかーっ!!勝手に人の予定決めてんじゃねーよっ!!」
で、20日と21日は有給みんな取得してたんだとよ。
友達思いなのはいいことなんやろうけどはっきり言って迷惑だっつーの。
俺たち二人きりで過ごさせろよ!!空気読めよ!!
「まぁいいんじゃない?僕たちも有給申請してたし。偶然にしては出来過ぎだけど長野が誰かにしゃべったんじゃないん?」
「吉野にしゃべった........」
「じゃあ吉野君から漏れたねwww」
あいつぅううううう!!
松永の書いてるやつにも出て来るけど吉野の他に奥田も来るらしい。
何人家に来るんだ?
「みんな来るならご飯とかお酒の準備しないといけないね。何人来るんだろう?」
「モリクミやろ、鎌やんやろ?あと吉野と奥田と。ちょっと待て、あいつらは確定やけど戸田と奈々子も来るか確認する」
「うん」
戸田に電話をしてみるとモリクミから話が行ってるらしく二人も来るらしい。
「モリクミさんからドレスコードあるって言われたよ」
「ドレスコード?」
「ハロゥインも兼ねるから仮装して来いって」
あいつぅううううう!!お前がコスプレしたいだけだろうがっ!!
このコスプレバカがっ!!
「なん?そんなことになってるん?」
「モリクミに連絡するわ」
モリクミに電話をする。
「あーんやーん!?」
「とぼけてんじゃねーよ!!てめぇ勝手にいろいろ決めてんじゃねー!!」
「安心してっ!!松永くーんと長野くーんの衣装はモリクミが準備してますからーん」
「聞いてねぇよそんなこと!!話聞けよ!!」
俺たちの家でやるなら松永が準備で忙しくなるんやけどな。
松永と俺で料理の材料を車で買いに行ってケーキとかはあいつらが準備してくれる言うけんそれに甘えた。
本当はどっか二人で出かけて二日間家事とか休ませてあげてのんびりしたかったんやけど松永が
「それでいいよ」
と笑顔で喜ぶからやつらと過ごすことにした。
松永がそうしたい言うから許しただけだ。
「佐伯さんは授業あるから夜来るってメール来たけど津島先輩とか緒方さんとか須田教授も来るのかな?」
「な.何人来るん?この家に全員入るんか?」
「分からん。何人来るんだろう?長野確認しといて。食材どれだけ買えばいいん?」
俺たちの家のエンゲル係数がぁああああ!!食費がすげーことになるー!!
大人数になることが分かったけん、リビングにある俺の私物とか大き目の物は全部俺か松永の部屋にどけてリビングの空間を大きく作った。
「えっと吉野君が食べられないのはピーマン。鎌田先輩は納豆とっ、もずくとラム......」
全員の好き嫌いを松永がブツブツ言いながら大型スーパーで食材選ぶのを手伝った。
「人数多いけん鍋行こうぜ鍋」
「そうだね......やけど最近鍋多いし集まってくれるんやけん手料理にしようかなって」
「松永が疲れようもん」
「平気平気、ちゃっちゃか作る。手伝ってくれる?」
「それはいいけどあいつらぁ......」
松永に負担がかかるので「お前ら手伝いに来いっ!!」と一斉にメール送信をしといたら次々と返事が来て当日は昼過ぎに手伝いに来た。
「あーんやーん!!松永くーん!!生誕祭前日おめでとーっ!!」
「ありがとうございます。明日なんですけどね......前日おめでとーって面白いですね」
モリクミが一番に来てその後続々と戸田、奈々子、鎌やん、吉野、奥田が来た。
津島のおっさんと緒方と佐伯さんは仕事が終わってから来るらしい。
須田教授は、ってもう引退したから元教授か。奥さんの体調が悪いらしく不参加だった。
「やーん!?これがっ!?これが物好きな!?」
吉野と現れた奥田にモリクミが過剰反応していた。
そっか。ここは初めて会うのか。
あちらの話のネタバレになるんだろうが吉野と奥田は付き合いだした。
どこがいいんだか。外見男前かもやけど中身乙女だぞ。根性悪な乙女な。
「こぉんの肉の塊のどこに惚れたのっ!?」
「お前が言うか.......」
「どこって全部ですよ」
奥田が爽やかに自己紹介をしながらモリクミに答えてた。
「見る目ないと思いますぅー」
「てんめぇ.......」
吉野とモリクミが一触即発状態になろうとするのを松永が止めてた。
「まぁまぁ。喧嘩しないで下さい。捨てる神あれば拾う神ありということで」
松永、それ吉野に失礼なんじゃwww
「あーん!!捨てられっぱなしなゴキブリ野郎を拾うなんて!!なんて心が広い!!あなたは!!あなたはっ!!生ゴミ処理大臣ですっ!!」
「誰が生ゴミだごるぁああああ!!」
モリクミと吉野が暴れ出したのを松永と奥田が止めていたが人のタイプはいろいろあるんやなぁということで落ち着いた。
「お前らそんなんどーでもいいから料理手伝え」
「はーい」
キッチンに奈々子とモリクミと松永が立つ。俺もちょこまかと手伝うが
「キッチン狭くなるし体大きいから」
と言われた。
「モリクミの方がでかいやろ!!」
しょーがないのでキッチンやリビングを行ったり来たりしてた。
リビングで他の作業を鎌やんや奥田、吉野と戸田に手伝わせていたがリビングから苦情が出た。
「長野君ー、目の前の二人がいちゃいちゃしてて気持ち悪いんだー」
「殴っとけ」
キッチンを出てリビングの様子を見に行く。
吉野と奥田がキャッキャウフフする様子を前でされつつジャガイモの皮をむく戸田と鎌やんの目が白目になっていた。
「おい。お前らジャガイモの皮むけっつってんの。なんで手握り合ってんの」
「あ、ごめんごめん」
「戸田鎌やんも顔がやべーぞ」
「いやー目の前でいちゃつかれるとダメージでかいって言うか」
「だよねー。松永君と長野君は見慣れてるからいいけどこの二人だとー」
「どーいう意味!?」
んーだよなぁ。
色黒短髪ガチムチの吉野と爽やかリーマンの奥田がいちゃついている絵はノンケから見たらきっついやろうなぁ。リアル過ぎてゲイの俺らでもドンビクわ。
「まぁいいんじゃない。吉野君も幸せそうだし」
松永がリビングに出て来て皮をむいたジャガイモの入ったボールを手に持った。
「そう言えば今日コスプレするみたいな話でしたけど誰もしてないですね」
「あー。料理の準備とか終わってからみんな揃って着替えることになってるー」
「やるんかい......」
「モリクミさん気合い入れてたね、車の中に着るコスプレ置いてるそうだよ。長野と松永君のも準備してるって」
「何着させられるんだろう.......」
「どーせモリクミのことやけん、あいつの願望そのままの服やろ」
モリクミが着るのは毎回変なやつやけど俺たちに着させようとするのはまともなのが今まで多かったし買いとった物もある位やから俺はちょっと期待してた。
普段のエッチで使えるようなコスプレやないかなって。前の警官みたいなコスプレとかね。
「奥田君と吉野君も準備して来てるの?」
松永がいちゃつく吉野と奥田に言うと
「して来てるよ」
「どんなの?」
「内緒ー。ねー」
「まだ教えられない」
このバカップルが。
お前らのなんかどうでもいいんだよ!!
料理の準備が終わったのが17時位かな?
しゃべったりモリクミが突然吉野と暴れ出したりで途中途中休みながら、遊びながらやけん結構時間が経ってた。
それ位に終わって後は津島のおっさんたちを待ちながらダラダラ酒飲んだりしてた。
「長野あんま飲まんでよ?みんなも最初から飲み過ぎて津島先輩たち現れたら酔い潰れてましたってならんようにして下さい」
「あーん!!松永くーん!!大丈夫ーっ!!これ位では倒れませんっー!!」
「そう言ってお前らいつも酔い潰れて倒れてるやん」
0時過ぎた頃にはこいつらは酔ってその場で寝だすだろう。
いつものことやけど俺はプレゼントを渡すことを考えていたので飲み過ぎないように気を付けてた。こいつら倒れて寝腐りやがったら二人っきりになれるし。そん時プレゼント渡そうってね。
俺の部屋はリビングの物で溢れてる。
松永の部屋は片付いてるからそこに連れて行って二人っきりの時間と場所作ろうと思ってた。
なかなかその時間は訪れんかったんやけどね
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