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ブラザーcomplex
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「帰りは遅いのか」
「いつもどおりかなーあっひょっとしたら寄り道するかもしれないけど」
「もしそうなら連絡を入れなさい。赤松か甲斐田を迎えに行かせる。帰り道にお前が襲われたりしたら発狂するからな。俺が」
「いや俺、男だから襲われないっていうかなんていうか!とりあえず行ってきまーす!」
「行ってらっしゃい千晴」
兄貴は淡い笑みを浮かべて俺を見送ってくれた。
めったに笑わない兄貴が笑うととてもうれしくなる俺も結構兄貴が好きなんだなって自覚せずにはいられなかった。
あれで重度のブラコンじゃなければ完璧なんだけどね!
やっぱり送り出してくれる家族がいるってのはいいことだなぁ。
なんだか今日はいい日になりそうな気がする。当てのない根拠が胸の奥を温めてくれた。ぽわぽわする。
「あっそうだ。兄貴の手紙?ちょっと読んでみようかな」
せっかく三日間手も徹夜して書いてくれたんだ。
ちょっとぐらい目を通さないと失礼だろう。
何故かわくわくしながら俺は原稿用紙に軽く目を向けた。
だけど、即効鞄の中にねじりこんで何事もなかったかのように俺は急いで学校へ向かった。
内容はとてもじゃないけど教えられねえよ!というか恥ずかしすぎて最後まで読めなかった!
帰ったら悪いけど隠させてもらおう。そんなこんなで俺の一日は始まった。
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