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handsomeとlittle girl
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今日は学校が早く終わった。
普段なら早く帰って好き放題するぞーっとテンションがマックスになるところだけれど、今日はそれすら憂鬱の材料にしかならなかった。
空は腹が立つほどいい天気な癖に俺の心はもれなく大雨大洪水だ。
「うう、テスト悪かった………」
自分にしては低い点数をつけられたテストを見下ろしながら深々とため息をついた。
かえってきた数学のテストはお世辞にもあまり芳しくなかった。
平均点は超えているけど俺からしたら決して高くはない。クラスからしたら普通だろうけど、満足できなきゃいくら羨ましがられようが駄目なのだ。
もっとできたと思っていた分、シニカルなショックが辛い。せめて80点は超えててほしい。
低いブランコを足で蹴り微妙に前後に揺らす。
もっと勉強しなきゃな。
あぁでもめんどうくさい。とてつもなくめんどいくさい。いつもいつも勉強しないとなとか使命に駆られながらもどうせやらないんだからそんな自分に嫌気を覚えるしどうしようもないなと唾を吐き捨てたい気持ちになる。ああ憂鬱だ。
「あー!おにいちゃんだー!」
しょぼんと肩を落とすと元気な高い声が公園内に響いた。
反射的に顔をあげると見覚えのある少女がこちらに駆け寄ってくる姿が見えた。
ああそういえばこの公園って彼らと会ったところだっけ。
すっかり忘れていた事実を思い出した。
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